カミーユ・クローデル―極限の愛を生きて

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カミーユ・クローデル―極限の愛を生きて

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784022558831
  • NDC分類 712.35
  • Cコード C0023

内容説明

30年もの年月を、この人里離れたモンドヴェルク精神病院で送り、1943年、看取る家族もなく消えていった1人の老女。周囲の者を見下すことで、かろうじて自己の精神の孤高を保ち、早朝のミサにあずかることをかすかな慰めとした孤独な魂。彼女は毎日何を祈っていたのだろう。彫刻家ロダンの協力者として、また詩人ポール・クローデルの姉として、2人の芸術家に霊感を与えながら、自らは悲劇的生涯を送ることになった女流彫刻家カミーユ・クローデル、彼女は一体どんなドラマを生きたのだろうか。ロダンの弟子・愛人として世紀末を駆け抜けた、美貌の彫刻家“悲劇の生涯”。

目次

子供時代(1864―1883年)
ロダンとの宿命的恋愛(1883―1892年)
独自の芸術の探究(1892―1898年)
狂気と創造のはざま(1898―1913年)
奪われし者(1913―1943年)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rinakko

12
ひりりと胸が痛くて辛い、でも目を逸らせない…という思いで読む。女性が彫刻家として自立するのはまさに不可能事だった時代、輝かしい才能と美貌に恵まれたカミーユの人生は不運と挫折(娘として母として女として)の連続でしかなかった。師に拮抗する実力と別個の個性がありながら、ロダンの弟子であるばかりに正当な評価を得られず、強い情念と性愛で一度は結ばれたロダンとの関係も成就することなく、渇望した分だけ絶望も深かった。そして始まる被害妄想、ロダンへの強迫観念に蝕まれ壊れゆく心の軌跡。悲劇的ゆえに偉大…という言葉もまだ辛い2017/09/19

マリリン

6
カミーユの作品は「恋愛美術館」という本でみた「束を背う娘」が印象的だった。似たようなロダンの「カラテア」に比べると、カミーユの芸術性の高さが際立つ。天才と狂気は紙一重…まさにそう感じさせる作品だ。愛の裏には必ず苦しみがある。この本に出逢えて、カミーユの作品を知る事が出来て、よかった。 幼少期のカミーユは私の幼少期と重なる部分があり辛かった。親や兄弟とも疎遠になり、隔離され長い闘病生活を経て生涯を閉じ、今は墓もなく土に眠るカミーユの魂に、苦しみから解放されたカミーユの魂に、そっと野の花を添えたい。 2016/09/07

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