出版社内容情報
娘に月をせがまれて、パパは長?いはしごをたか?い山にたてかけ本当に月をつれてきた。カールならではの楽しいアイデア絵本。 3才から
内容説明
絵本『はらぺこあおむし』の作者カールさんは、絵本の魔術師といわれます。その明るくさわやかな貼り絵の世界は、見る人の心をとりこにしてしまいます。こんどは、絵本の画面が左右上下に開いて、広い広い空を絵本の世界にしてしまいました。「お月さまをとって!」と娘にせがまれたお父さんが、長い長いはしごをかけて月をとりにいくという優しさにあふれた絵本です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
376
エリック・カールといえば、あの『はらぺこあおむし』のあの人です。カールさんが57歳の時のものですから、『あおむし』よりはずいぶん後のものですが、独特のブルーをはじめとしたカラフルさは健在。あるいは色彩により深みが増したかもしれません。この絵本の生命は、なんといっても「ながーい ながい はしご」を「たかーい やまのてっぺん」にたてて登っていくところでしょう。そして、到着したそこにはポップアップの大きなお月さま。読み聞かせの場面を想像すると、子どもたちの歓声が上がりそうです。モニカがお月さまを手にして遊ぶ⇒2023/07/15
匠
183
物心ついたときから家にあった絵本だったけど、今は手元になくて。どんな話だったかもう一度読みたくて手に取った。エリック・カールの作品は『はらぺこあおむし』も有名だけど、個人的にはパパが大活躍してくれるこのお月さまの仕掛け絵本のほうが好きだった。こんな長すぎる梯子、1人で持てるわけないだろうとか、お月様に届くわけないだろうとか、小さくなった三日月にガッカリしたり、そんなことを思いながら読んだ日々がどんどん甦ってきて嬉しくなった。リアリティのない話を夢のある話だと、ちゃんとそう思える日がくるんだね。2014/06/15
Willie the Wildcat
156
あぁ、次男は覚えていなかった・・・。実は、モニカと同じ夢を以前口にしたことがある次男。年齢と共に、現実を知るようになるのも少し寂しさに繋がる。夢を語るのも良し、夢を思い出すのも良し・・・。様々な楽しみ方があるのかなぁと感じる。水彩画に見えてしまう貼り絵。しかも梯子が伸びる伸びる!?これも子供と楽しめますね。2012/12/28
zero1
149
星に手が届いたら...多くの人が願ったことを「はらぺこあおむし」(後述)で知られる作家が表現。モニカはパパに【月をとって!】と言う。長い梯子を持った父は高い山から手を延ばす。だが月は大き過ぎた。シンプルだが仕掛けは見事で楽しい。この作品が生まれた秘密は扉に記されている(後述)。作者は先月91歳で亡くなった。偉大な表現者の死を悼む。2021/06/10
馨
147
子供の頃に読めば、何とも思わず素直に読めるのだろうけれど、年齢を重ねてから読んでしまったので、「はしご長!それどこに保管してたの!?」とか「はしごかかるの!?」「本気で取るの!?」とかちょくちょくつっこみたくなりました。猫の絵が可愛いです。2023/06/04