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内容説明
サルがどうしてヒトになったのでしょう?この古くて新しい問いには、まだ答えが出ていません。たとえば自然淘汰にかからない突然変異があったり(木村の中立説)、種の形成に際してのみ急速に進化がすすんだり(断続平衡説)、獲得形質が遺伝するように見えたり(今西説、浅間説)、自然淘汰に代わる棲みわけが観察されたり(今西説)と、進化論はここへ来て百花撩乱なのです。さらに分子生物学からはウイルスが、生物進化に重要な寄与をした可能性さえ、ほのみえているのです…。
目次
第1章 問われるダーウィン(進化とは何か;ダーウィンはこう考えた;総合進化説へ)
第2章 現われた新説(中立進化説;断続平衡説;今西進化論;連続共生説;ウイルス進化論;その他の進化論)
第3章 論争の焦点(獲得形質は遺伝するか;突然変異はどうして起こるか?;どちらが進化の主役なのか?;進化の単位は何か;進化に方向性はあるか;進化は連続しているか;生存競争は存在するか)
第4章 恐竜からヒト遺伝子まで(種はいかにして絶滅したか;人類の進化と日本人の起源;ガン・ウイルスとレトロウイルス;水銀耐性菌の適応;塩基配列が明かすこと)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キャベ
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多分、今はもっと変わってる(笑)。 大昔に読んだけど今でも私の進化の知識の基盤になっている本。 ウイルス進化論はちょっと怖いな。
naoto
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進化とは、遺伝子に変化が起こることなんだな。確かに、生物が海から陸上に上がるに当たる進化は、偶然の変異の積み重ねと言うのは無理があるよな。でも、「変わるべき時に変わる」は科学的に何も説明してないように感じる。「利己的遺伝子」説のように、遺伝子が戦略的に変化するというのが真相っぽい気がするなぁ。2013/09/18
桜子
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再読。91年初刷の旧版だけど、手っ取り早く基礎知識だけをおさらいしたい自分のような一般人には支障なし。スーパーマウスの作り方の説明図など、分子生物学入門と銘打った本よりよほど理解しやすくて助かった。2011/12/13