出版社内容情報
【内容紹介】
沢木興道老師の言葉には寸毫の虚飾もごまかしもない。ここには老師の清らかに、真実に、徹底して生きぬいた一人の禅者の珠玉の言葉がちりばめられてある。仏教学や禅学を知らなくても、人生をいかに生きようかということを考えたことのある人に対して、本書は必ず何かを与えてくれる。簡単な一つの言葉が無限の重みをもって読者の心に迫るであろう。そこにこそ本書の大いなる価値があると、私は固く信ずるものである。(解説より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
8
解説に「金も名誉もいらぬ、ただ真実の仏法に生き、何にもならない坐禅に一生を捧げた男が沢木興道である。この無功徳、無所得の宗教は常人のできるものではない。この常人のできないことをやったのが沢木興道である」とある。本書は沢木老師の少年時代から昭和10年東京に出るまでの記録が述べられている。小学校4年しか出ておらず、両親とは早くに死別し親戚や養父から疎んじられながらも、決して学ぶことを諦めず18歳で、道のためには生命を全うしなければならぬが、道のために食えなければ飢え死するだけである、と仏門に入ることを決める。2013/10/12
905
1
子どものころから骨がある。2020/10/14
がろん
1
感嘆した。悟りってものはその人が「悟った!」とか言うのではなくて、自然とその人の行動に現れ出てくるものなんだろう。現代の宗教事情に警鐘を鳴らす本にも読める。2012/05/14
bookmarkn
1
捨て身で求道一筋に生きた人間の生の言葉が 心の奥底に迫ります。 宗教者の半生記ではありますが、ビジネスマン、 または就職活動中の学生の方にも大いに得るものが あるでしょう。いかなるマイナスの環境に身を置いていても (著者の場合は養父母。特に養父。育児放棄の類ではない。 有数の悪父。しかし、沢木氏はこの養父のおかげで今の自分があると 言い切っている。) 誤解を恐れずにいえば、徒手空拳、無目的に生きる人間の意志に 優るものはこの世には何一つないということです。 大いなる天のご加護が永遠に続2012/04/06
Hiroki Nishizumi
1
壮烈な幼少時代、その中で愚直に道を求める。妥協なき坐禅への姿勢。何度も読み直して吸収したい内容だ。2012/01/16