講談社学術文庫<br> 仏教の根底にあるもの

講談社学術文庫
仏教の根底にあるもの

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061587311
  • NDC分類 180.4

内容説明

仏教の根底という発想が浮んだのは、いつごろだったろうか。大学に入って仏教の講義を聞いたときにさかのぼるように思う。親鸞の生き方には多少のなじみはあったが、仏教に触れたのは大学で初めてだった。それ以来何十年、仏教各派の領域に踏みこみ、さまざまな試行錯誤をかさねて、還暦近くなってやっとブッダの目覚めに出会ったのである。形なきいのちが顕わになってくる、と。仏教の根底がほのかに見えはじめてきたのである。

目次

仏教の根底にあるもの―救いと悟り
空海から親鸞・道元へ
法然の念仏
親鸞の宗教的世界―行ということ
真理の体現者 道元
仏教の無
仏教の時間論
仏教の未来

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isao_key

8
一口に仏教と言っても数多くの宗派があり、教えも全く異なる。ではブッダが考えた根本にある思想はなにかを考察した書。ただし本書は一冊の書下ろしではなく8つのテーマで雑誌に発表された論文を元に作られている。なので一冊の本としてのまとまりに欠け、大きいテーマの割に述べられているのはわずか30ページほどの論文である。これでは説明不足の感は否めない。それより興味深かったのが、法然、親鸞、道元、3人の宗祖についての記述。法然は老後、聖教を読まなかった日はなかったが、木曽義仲が京都に乱入した日だけ読まなかったと述懐する。2013/10/21

もくもく

2
素人目からみると、宗旨宗派によってこれだけ差異のあるモノを「仏教」という一言で、大雑把に括って良いものなのか…とさえ思えてまいります。とりあえず「ゴータマ・シッダールタが悟った!」っていうことを「真」として、その後は膨大な数の賢人たちが「悟り」について思考を重ねて、いまだに答えの出ないものということなんでしょうね。仏教が根底に持つ矛盾についての考察が、なかなか興味深かったです。2014/04/11

無人島

2
仏教論理のおかしさに気付いていながら、それから離れることの出来なかった弱さ。2012/03/24

platoon

1
仏教学の本。さとりを持てるのは極々一部に過ぎないことを再確認させてくれる。仏教入門には良い本2013/07/04

bossa19

0
まあまあ。すこし、著者の考え方(言葉の解釈や表現)がわからないところあり。「仏教の未来」で議論していることは意味があるのか?文庫本あとがきが一番論説として面白かった。2005/04/20

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