講談社学術文庫<br> フロイト

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講談社学術文庫
フロイト

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  • サイズ 文庫判/ページ数 478p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061588608
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0111

内容説明

19世紀の科学的知性を心の世界に向け変え、20世紀の思想・芸術に衝撃的な影響を及ぼしたフロイト。その独創になる精神分析は、人間の潜在意識の領域に挑んで性欲動(エロス)と自己破壊(タナトス)にかられる無意識界を直視させた。本書は、膨大な全集から精選した著作と論文を通して、彼個人の夢や失錯行為の自己分析および臨床経験など、身近で具体的なフロイトの精神分析を理解できるよう配慮した。フロイトの思想体系を総合的にとらえた研究書。

目次

1 フロイトの思想(フロイト思想の概観;精神分析理論の展開;精神分析の応用分野)
2 フロイトの生涯と思想形成(神経病医フロイト;精神分析の誕生;性の抑圧=偏見との闘い;自己分析の道;反発‐名声‐離反;闘病と苦難)
3 フロイトの著作(著作概観)
4 フロイトと現代(ウィーン・チューリッヒにおける批判的展開;米国における適応と繁栄;イギリス学派の動向;フランス・スイスにおける哲学と精神分析;フロイトと社会変革の思想;日本の精神分析)
年表
文献案内

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

55
精神分析の誕生と発展を広い視野から紹介した本。「愛すること働くこと」というフロイトの信条が、当時のウィーンの自由と啓蒙に沸き立つ空気を伝えている。その健康的な熱気の中で、他の医者が尻込みした転移現象を我が身に引き受け、満身創痍になりながらエディプス説を発見していく苦闘は、重たい旋律のように胸に響いた。ビッグバンともいうべきこの発見によって、フロイトは臆する事なく禁忌へと踏みこんでいったのである。その彼が自らの内に悲劇的人間=リア王を発見し、死すべき運命を受け入れていく晩年の闘いもまた鬼気迫るものがあった。2014/06/12

せ~や

52
恥ずかしながら、フロイトを初めてガッツリ読みました。時代背景から神経症、精神分析の成り立ち、事例や各理論がわかりやすく書かれてました!時代背景的に、フロイトの性欲説は正しいなとは思うが、今は少し違うのかもしれない。でも小児性欲やエディプスコンプレックス、女性性に関しては、おもしろくてワクワクしました。最後の方は今の自分にはなかなか難しく、やや斜め読み。☆32019/12/22

ステビア

14
大変よくまとまった名著。2016/06/26

hinoetora

5
門外漢ながら、心理学の入門書としてとても良いと思いました。 フロイトの著作についての紹介がなされているだけでなく、それらを読み解くにあたって重要であると考えられることについての解説もしっかりされています。 本書については「~学派の心理学」というものではなく、諸分野において影響を及ぼした、人間への眼差しについて学ぶところが多いのだと思います。実践する、もしくは思索することにあたっての注意点等、フロイトの倫理観(適当ではないかもしれませんが、他に言葉が見つかりません)の高さに驚きます。2013/09/27

2兵

4
精神分析の内容と成り立ち、その応用、フロイトの生涯と彼の著作の引用、そして後世へのフロイト思想の影響についてなどが、全体的にバランス良く纏められている。フロイトについての概観を知るのに、うってつけの良著だった。2023/12/07

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