講談社学術文庫<br> アルチュセールの思想―歴史と認識

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講談社学術文庫
アルチュセールの思想―歴史と認識

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  • サイズ 文庫判/ページ数 396p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061590892
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0110

内容説明

唯物論的発展段階説、人間疎外論、社会主義革命論―。マルクス主義は硬直した言説に覆い尽されている。それら矮小なレッテルを退け、アルチュセールは、マルクスの思想をその可能性の中心において読み解く。歴史と社会に関する科学的認識の理論として。空前の哲学革命・科学革命の理論としてのマルクス主義を未来へ向けて再生し、構造主義=ポスト構造主義への地平を拓いた現代思想の巨人の全体像を描く。

目次

新版序論 アルチュセールのアクチュアリティー
第1章 アルチュセールの哲学への一般的序論
第2章 マルクス主義と認識論
第3章 理論的実践の構造
第4章 理論的実践の一例
第5章 歴史と弁証法
第6章 歴史と認識―アルチュセールとアルフレート・シュミット
第7章 思想と政治―アルチュセールとジョン・ルイス
第8章 マルクス主義と社会科学

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

6
「伝統的マルクス主義では、イデオロギーという言葉は実在するが、それが理論的に定義されたことはかつて一度もない…例えば、ブルジョアイデオロギーとプロレタリアイデオロギーとの対句があり、それは要するに…社会学的に階級規定を施して満足するに過ぎない。こんな定義ではブルジョア出身のマルクスも含めてすべての思想家はことごとくブルジョアイデオロギーに毒されていることになろう。この対句は…ソ連や中国で経験されてきたように、「出身階級」(あるいは「血筋」)で個人の運命が永遠に決定されるといった悲劇を無数に生んでしまった」2020/12/31

またの名

6
どんだけ「マルクス主義は科学」アピールしたいのか。実証的・実定的なものに頼るアプローチだけでは現状に対する批判的変革的な立場が確保できないので理論の精度ばかりを高めまくったマルクス主義者たちの議論のうち、アルチュセールのエピステモロジーを検討し擁護する。著者の処女作とあって細かい学術的問題に記述が集中してるし古い感じもするけれど、序編としてのちに追加された考察は短いながら今村節健在で堂に入った印象。もちろん入門書として参照すべきなのは同じ学術文庫の『アルチュセール全哲学』の方で、これは入門にはならない。2013/12/25

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