内容説明
山岳を神霊、祖霊のすまう霊地として崇め、シャーマニズム、道教、密教などの影響のもとに成立した我が国古来の修験道―。筆者自らが現場に立ち合って調査した、臨場感あふれる興味深い論考。開祖役行者が修行したとされる吉野を中心として、修験宗各派の教義と活動の場を詳細に比較研究し、「行」の重要な役割を浮き彫りにする。
目次
第1章 修行の種類と構造(修行の定義;世界の諸宗教の修行 ほか)
第2章 修験道の歴史と修行(修験道の成立と修行;修験霊山の成立と修行 ほか)
第3章 現代修験教団の修行(得度・受戒;本尊と勤行 ほか)
第4章 大峰山の修行と祭(大峰の自然と社寺;大峰修行の歴史 ほか)
第5章 修行の構造と思想(山岳修行の構造;修験道の修行と思想)
著者等紹介
宮家準[ミヤケヒトシ]
1933年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程修了。文学博士。現在、国学院大学文学部教授。慶応義塾大学名誉教授。日本宗教学会会長。著書に『修験道儀礼の研究』『修験道思想の研究』『修験道組織の研究』『熊野修験』『日本の民俗宗教』など多数がある
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