講談社学術文庫<br> 現代の精神分析―フロイトからフロイト以後へ

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講談社学術文庫
現代の精神分析―フロイトからフロイト以後へ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 480p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061595583
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0111

内容説明

人のこころには広大な無意識の領野が潜んでいる!二〇世紀の思想を根源から変革した精神分析。それは、始祖フロイトのどのような発想から誕生したのか?いかに隣接諸学をまきこんで、巨大な人間学として大成したか?フロイトから現代のエリクソン、クライン、ウィニコットへ、一世紀にわたる精神医学の冒険を、斯界第一人者が総展望する待望の書。

目次

1 フロイト理論の全体像(フロイトにおける根源的葛藤;フロイトの理論モデル)
2 フロイトからフロイト以後へ(フロイト時代の諸学派;アーブラハムにおける精神分析的精神病理学;フェレンツィにおける母子関係‐自我発達論とバリントの受身的対象愛 ほか)
3 フロイト以後の精神分析理論(自我心理学の発展;対象関係論の発展)

著者等紹介

小此木啓吾[オコノギケイゴ]
1930年、東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業。現在、東京国際大学大学院臨床心理学研究科教授、慶応義塾大学環境情報学部客員教授、小寺記念精神分析研究所財団理事長、小此木研究所所長、みゆきクリニック院長。医学博士。専攻は精神医学、精神分析学。元日本精神分析学会会長、国際精神分析学会日本支部(日本精神分析協会)書記、元世界乳幼児精神医学会副会長。日本児童期青年期精神医学会名誉会員、その他
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆきだるま

3
フロイトの部分はわりと分かりやすかった。その後の各理論は複雑で専門的ですべてを理解、納得するにはおよばないが、部分的に読み物としては興味深いところもあった。2023/08/21

千恵蔵

2
サラッと精神分析の理論的なところを覗くつもりが、読んでみるとガッツリ濃厚だった。フロイト期の理論は、なるほどと読めた感もあるが、以後の自我心理学の展開はかなり難しかった。特に対象関係論の部は殆ど字を追うだけだった。読後感としては、精神分析とはフロイトという元祖がいて、そこから暖簾分けしていった学者たちが、元祖を時に批判・分化しながらも、やはり下地として影響は受けつつ、心的現象という厄介な枝葉の一々を研究する過程で、まるで家系ラーメンの成り立ちのようだった。因みにユングは枠組みを外れるとして割愛されている。2021/08/14

ne

0
フロイト以後、精神分析を祖先とした心理学・精神医学は、精神分析理論の根幹となった口唇期、肛門期、エディプス期…と言うような小児性愛の仮説を緻密化し、細かな発達段階の分類を行っていった。そして、それぞれの段階における発達の失敗として精神疾患が生まれるのではないか?と言う考えのもと、様々な精神疾患を発達とその失敗といった統一的な理論によって説明しうるのではないかという野心を抱いた。2017/02/20

T.M.

0
最初の160ページ分あるフロイトの理論モデルの解説はよく頭に入ってきた。この部分は精神分析を学ぶ基礎固めに最適。しかし後半約300ページに及ぶフロイト以後の流れはまだ私には早すぎた。とてもよくまとまっているとは思うのだが、ある程度臨床に基づいた知識が無いとまず何を言っているのか分からないし、そして述べられている主張が妥当かの判断もつかない。精神分析のモデルがどのように正しさを証明されるのだろうかと考えながら読んでみたが、やはり対象となる症例に触れないと身につかないだろうなと強く感じた。2015/06/02

tuna

0
小此木啓吾のパースペクティブによる精神分析の解説書。フロイトの多面性とフロイト以後の流れを一冊である程度概観できる本。一面的に捉えられたフロイト像を持っている人や、精神分析=フロイトになっている人にも薦めたい。精神分析を学ぶのなら手元に置いておきたい一冊。2012/05/23

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