講談社学術文庫
マックス・ウェーバー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 463p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061595873
  • NDC分類 331.5
  • Cコード C0130

内容説明

官僚制、カリスマ的支配、理念型、合理化。卓越した分析力により、現代のキーターム群を生みだし、全社会科学に圧倒的な影響を与えたウェーバー。人間精神から社会システムまで、古代から近代、ヨーロッパからアジアにまたがる広大な知の領域を精査し政治・経済・法・社会学から歴史・宗教学におよぶ壮大な業績を残した巨人の思想と生涯を展望する。

目次

1 マックス・ウェーバーの思想(ウェーバーはわれわれにとって何であったか;ウェーバーの精神構造)
2 マックス・ウェーバーの生涯と思想の発展(ドイツとウェーバー;ウェーバー教授登場 ほか)
3 マックス・ウェーバーの著作(『国民国家と経済政策』;『社会科学的および社会政策的認識の“客観性”』 ほか)
4 マックス・ウェーバーと現代(近代と現代の接点に立つウェーバー;われわれにとってウェーバーは何であるか?)

著者等紹介

安藤英治[アンドウヒデハル]
1921年、東京生まれ。慶応大学在学中に学徒出陣。成蹊大学経済学部教授を務めた。専攻は思想史、社会・経済史。1998年没
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感想・レビュー

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さえきかずひこ

14
前半はウェーバーの生涯を手堅くまとめている。とくに晩年の精神疾患との闘い、そして転地療養を兼ねた他国への旅行に彼の思想が大きく刺激を受け発展したことが分かり、心に残った。後半は、彼の代表的な論文について具体的に解説してあるので、実際に読んでみたいと感じたものについて有用なガイドとなるだろう。解説に併せて当該論文の翻訳もわずかながら引用している構成は、ウェーバーの文章に触れるたしかな手がかりになると思われる。かの有名な『プロ倫』は、プロテスタンティズムが近代資本主義を生み出したという仮説の集合らしい。2019/01/05

うえ

6
名著。近代前のドイツから見るとイギリスは地方分権が確立しており、フランスは中央集権が確立。ドイツではビスマルク中心でしかなく、どちらも確立していない…。そこに登場したのがウェーバーであった。「経験科学なるものは、だれに対しても行うべきことがらを教えることはできない。ただ、何ができるかまた求めているものは何かを教えることができるだけである」「高度宗教はみな根本において、兄弟愛、友愛を踏まえている。しかし…さまざまな異質の価値と出会うから、そこに衝突、妥協、融和、あるいは堕落という・・・結果を生むことになる」2016/05/17

富士さん

0
再読。マージナルマンの学問としての社会学がヴェーバー先生を通じて際立つ名著。著者はその思想を一言で表して“誠実”であるとされていますが、まさにそのとおりだと思います。経験や神のような第一原理に自説を結び付けず、あくまでも個人の見解としてその説得力で勝負する潔さ。少し油断すると証明した理念型をもとに新たな理念型を証明するみたいなトートロジーになりかねない恐ろしい方法を自ら選択するという勇気。自分の足元を信じず、正しさも誤りもすべて自分が選んだと明言する立場こそ、社会学というものの根本理念とすべきものです。2016/03/06

stray sheep

0
予習用にちらりとだけ読もうと思ったが、読み始めたら案外と面白かったので期せずして通読することに2023/06/06

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