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講談社学術文庫
言語と脳

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  • サイズ 文庫判/ページ数 260p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061596726
  • NDC分類 496.9
  • Cコード C0147

内容説明

人間は、どこで、どのようにして言葉を操るのだろうか。話す、聞く、読む、書く…。人と動物を分かつ高次な精神活動、言語。ガルの骨相学、鏡映文字、ブローカ中枢など脳の機能の解明に尽力した先学の努力の成果の跡を辿りながら、人間を人間たらしめる言語と脳との複雑精妙な関係を興味深く紹介し、難問に挑む科学者の姿を描く。

目次

精神の座はどこか
言語の大脳局在論
左利きの人の言語と脳
鏡映文字
ブローカ中枢
ウェルニッケ中枢
視覚性言語中枢
日露戦争と失語症患者
「話すこと」だけの障害
「言葉の理解」だけの障害
「読むこと」だけの障害
「書くこと」だけの障害
脳機能画像法の登場
言語と脳の今日的地平
漢字と仮名の解離について

著者等紹介

杉下守弘[スギシタモリヒロ]
1943年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科卒業。東京大学大学院医学系保健学博士課程修了。神経心理学専攻。東京大学医学部音声言語医学研究施設教授を経て、現在、脳血管研究所教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イプシロン

35
最新の脳機能学は、おおよそ三つに分けられるそうだ。連合論、全体論、局在論がそれであり、本書は局在論を扱った内容である。個人的には連合論が一番無難な気がする。だが、脳機能学の始祖となり発展を促した局在論を学べたことは無意味ではなかろう。従って、最新の脳機能学を知りたいなら、お勧めできない著作である。しかし脳機能の基本的なことを知るには便利な一冊である。言語と脳といっても、言葉を「読む」「聞く」「書く」「話す」「復唱する」という5種を踏まえて研究されてきたので、なかなかに複雑怪奇で神秘性を感じた。2020/09/25

ちゅん

3
人間の言葉の機能 話す、聞く、読む、書く 人間が持つ高度な脳。 言葉の機能と人間の脳はどのような関係があるのか…? を突き止めようとした先人の努力に スポットを当てる書です。 それは、ガルの骨相学から始まり、 ブローカ中枢の解明、 ウェルニッケ中枢の解明、 MRIによる解明 と発展していっています。 個人的に次の3点が印象的でした。 ・ブローカ中枢を破損した男 ・ウェルニッケの最期 ・野口英世の母の手紙 このような先人の努力の積み重ねが あったからこそ、脳科学は発展してきたのでしょう。2019/04/27

huyukawa

0
専門的。一般書として売っていることに違和感を覚える。世の中がおいついてくればいいのだけれども。内容はだいぶ古いものがおおい。しかしながら、丁寧に歴史から入るため、当時の空気を考えながら読むと、特に19世紀末の熱気を想像することができた。2016/06/03

けん

0
脳研究の歴史的な変遷が多かった。 マメ知識的にはよかったけど、 最新の知識を得たかったな。 実験手続きの苦労について書いてあったあたりはおもろかった。2007/08/30

0
骨相学からfMRIまで、言語と脳に関する古今東西の研究の概論。左利きの話、鏡映文字(ダヴィンチがそうとは知らなかった、暗号というか隠す意図もあったのではとのことだけど)、かなと漢字の問題あたりは興味深かった。あとはそこそこ。2013/06/03

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