内容説明
大学入試の数学に自信のない受験生やその父母の中には,数学の才能は特別で、これは遺伝によるものと諦めている人が多い。ところが、そうではない、数学的な能力は日常生活をキチンと送れる能力と大差はないのだと著者は力説する。そのため、映画の主人公「寅さん」や一流の数学者に登場願い、その生き方と能力を分析し、また一味違う例題の解法と解説を通して、数学嫌いの読者にやる気と自信を引き出してくれるのが本書である。
目次
第1部 寅さんは難関大学に合格できるか―寅さんの数学的能力を斬る
第2部 いらないものは何か
第3部 遺伝のせいにするな
第4部 数学に生きる人々
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バジンガ
3
映画「男はつらいよ」の寅さんの話から始まる数学の本に手を伸ばした時、新たな知識への興奮を感じました。この本は初め、読みやすく進めやすいと感じたものの、途中で現れた難問に直面し、挑戦の壁にぶつかりました。 縦書きのテキストでの数学問題は予想以上に理解が難しい。ただ、私に数学を根本から学び直す必要性を教えてくれました。数学の美しさと複雑さを再認識し、知識を深めるためには基礎からしっかりと学ぶことの大切さを実感しました。数学への再挑戦を決意し、今後はより根気強く学んでいくことを心に誓いました。2024/02/11
takao
2
ふむ2024/01/28
トッシー
1
寅さんと数学的思考?とちょっと驚いたが、「タコ社長はタコの息子か?」が背理法に、「タコは秀才、ムカデは天才?」が柔軟な発想に、殿様の気持ちをオイちゃん、オバちゃんと寅さんの架空の嫁との関係にすりかえて理解させる能力が道場畳敷き問題の解決法にとつながっていくのが、とても面白かった。板チョコ売り、スケジュール作成問題、シュタイナー木なども、興味深く読んだ。親が子どもの数学の問題を解けないのは、道具(定理や公式など)と技術を忘れてしまっているだけで能力の問題ではないという言葉を信じて、また勉強してみようかな。2016/01/12
オランジーナ@
1
寅さんを数学と結びつけることで、数学の面白さを紹介する形式で文章は面白いのだが数式はわかりずらい。第四部の数学に生きる人々は面白い。2015/03/09
ステビア
1
楽しく読みました。2012/11/08