内容説明
英国軍人ベーデン・パウエル(B‐P)は大英帝国の国力衰退を予感し、青少年運動「ボーイスカウト」を提起した。第一次世界大戦の予想を超えた惨状に、厭戦気分が蔓延し反戦運動が起きたため、B‐Pはスカウトを国際的で平和的な野外活動団体へと路線転換したが、その方法論は彼の意に反して他国の為政者たちに利用されてしまう。大正時代に始まった日本の少年団運動にも大きな影響を与えた運動の軌跡を、B‐Pの生涯とともに描く。
目次
第1章 ベーデン‐パウエルという人物
第2章 大英帝国の危機とスカウト運動
第3章 国家主義から平和主義へ
第4章 日本の少年団
第5章 1930年代の苦悩
終章 スカウト運動とは何であったか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼちぼちいこか
0
ボーイスカウトに関わっている自分は何をするべきか知りたくて、この本を購入。 内容はBPの人生、ボーイスカウトの歴史、など書いてあった。一番知りたい事は、これからのボーイスカウトの在り方について。少子化、子供の生活環境の変化、指導する方法について必要としている要素、答えは書かれていないが指導者が答えを模索するしかない。驚くべきは、欧米より、アジアの方がスカウト人数が多いという現実。先進国より後進国の方がボーイスカウトが受け入れられている。 生ぬるい生活に慣れた都会人に自然に飛び込めと言っても無理だろう。 2013/12/26