内容説明
幕末以降150年間に、日本は驚くべきスピードで近代化を進めた。鉄鋼、石炭、造船などの基幹産業を立ち上げ、ダムや鉄道をつくり、ホテルや刑務所を建設した。いまでも現役のものもあれば、すでに取り壊されたものや廃墟と化したものもあるが、そのどれもが力強く、美しい。著者は北海道から九州まで、各地に残された歴史的価値の高い近代化遺産を写真と文で訪ねた。
目次
時計塔
駅舎
機関庫
橋梁
トンネル
ダム
水力発電所
浄水場
配水塔
火の見櫓〔ほか〕
著者等紹介
増田彰久[マスダアキヒサ]
1939年、東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。大成建設を定年で退職後、増田彰久写真事務所を主宰。写真家、早稲田大学芸術学校講師。第33回日本写真協会賞年度賞、第9回伊奈信男賞など受賞
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感想・レビュー
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Celeste
1
今では次々と失われつつある幕末~昭和前期までの建築物。西洋建築は文化財として保護されているものも多いが,それ以外はどんどん取り壊されている。それらを「近代化遺産」として保護する動きも徐々に進んできているらしい。そんな「金高遺産」を巡り,紹介した一冊。今では現役を終えているものも,取り壊されてしまっているものも多いが,何となく懐かしい気がするものが多くあり,楽しく読むことができた。2013/04/07
築地本願寺
0
この手の本でよくある個人のアホくさい感傷がない良い産業遺産本。うんいいよこれは2017/01/16
ず ん さ ま
0
かなり以前に読んだ本。近代建築の写真で有名な著者が撮影した近代化遺産の本。新書サイズなので、現地へ赴く際にも手軽に持ち歩ける。実物は、荒々しい土木構造物も増田彰久氏の手にかかれば、品の良い昔の構造物に見えてくる不思議が楽しめる。
yanapong
0
カラー写真をふんだんに使った、明治~昭和初期の建築・土木など26の分野にまたがる近代化遺産ガイド。2011/07/26
うらかすみ
0
橋・トンネル・工場・ダム・灯台など近代化に寄与してきた建築物を紹介。実際に訪ねてみたい場所がいくつもあった。監獄建築は実はレベルが高いというのは面白い。2010/10/12