内容説明
水戸黄門として親しまれている徳川光圀は、たくさんの文章を残した知識人大名である。彼の言行録には名言、至言が数多くあり、混迷の中にある現代にこそ読まれるべき内容を含んでいる。江戸初期に生きた光圀の合理的精神は、人間社会に普遍的なテーマを捉えていたわけだ。「正義感あふれる好々爺」「尊皇思想の権化」といったイメージに惑わされることなく、光圀の言葉に秘められた魅力と説得力を味わっていただきたい。
目次
第1章 人の生き方について
第2章 仕事の心得について
第3章 為政者“リーダー”について
第4章 人の使い方について
第5章 人の育て方について
第6章 悪しき習慣について
第7章 歴史について
著者等紹介
鈴木一夫[スズキカズオ]
1935年(昭和10年)、新潟市に生まれる。1958年新潟大学人文学部卒業。59年より出版社勤務。主として、歴史・経済・思想分野の編集にたずさわる。のちフリーとなり、編集プロダクションを設立。書籍の企画・編集に従事するかたわら、歴史・紀行を中心とする著作活動に入る
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感想・レビュー
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野良コアラ
1
タイトルの通り、かの有名な義公・徳川光圀の珠玉なる言霊を紹介してくれている本。勝つことを良しとする武士道があり、死ぬことを良しとする武士道があったが、義公の良しとした武士道はそれらとは異なるものであった。水戸黄門といえば、「カッカッカ、勧善懲悪」といって印籠を出してめでたし、みたいな時代劇のイメージが強い。しかしその実、深遠な人間観や教育観が内包されていることはあまり知られていない。読むときっと、水戸黄門をもっと知りたくなる徳川光圀の入門書のような一冊。2017/05/10
ゲスト7
1
良かった。気づきには時間が必要だから、それまで待つっていうことが大事。待つことのできる度量の大きさを備えるぞい!2016/03/27