中公新書<br> 韓国の軍隊―徴兵制は社会に何をもたらしているか

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中公新書
韓国の軍隊―徴兵制は社会に何をもたらしているか

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  • サイズ 新書判/ページ数 260p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121017628
  • NDC分類 392.21
  • Cコード C1231

内容説明

韓国のサッカー選手や俳優が軍隊に入るために活動を休止したり、大統領候補が家族の「兵役逃れ」疑惑により支持を失うなど、韓国に徴兵制度が存在し、それが大きな意味を持っていることはよく知られている。北朝鮮との最前線からソウルまでわずか四八キロメートルしかなく、いまなお「戦死」する若者が存在する、韓国独特の「軍事文化」とは何か。本書は、韓国軍と徴兵制度の実際を内側から描きだす貴重なレポートである。

目次

第1章 韓国社会と軍事文化
第2章 韓国の兵役制度
第3章 国防体制と軍隊組織
第4章 兵営生活の実態
第5章 韓米の軍事関係
第6章 軍事文化の悲しみと日本の選択

著者等紹介

尹載善[ユンジェソン]
1954年生まれ。仁荷大学卒業。延世大学大学院行政学専攻修士課程修了。国立江原大学大学院博士課程修了(行政学博士)。九州大学大学院法学研究科博士課程修了(法学博士)。亜細亜聯合神学大学修士課程修了。大韓民国陸軍少佐、翰林大学学生軍事学室長などを経て、現在、翰林聖心大学地方行政学科教授、大分大学・徳山大学客員教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壕野一廻

3
 徴兵制は良かれ悪しかれ韓国社会に巨大な影響を与えているという話。紹介される手記には、「最初は滅茶苦茶しんどかったけど昇進して適応してくると逆に自分の家のような気がしてくる。この苦労のお陰で自分は成長できた」という「体育会系」っぽい共通体験が描かれている。  兵役後期の快適さは階級を重ねたことによる権力ゆえの快適さでもあり、この体験が韓国男性一般に強い権力志向を植え付けているという指摘もあるとか、いろいろ難しい話。2018/04/11

幸運なハプスブルグに結婚を

3
「韓国社会と軍事文化」「韓国の兵役制度」「国防体制と軍隊組織」「兵営生活の実態」「韓米の軍事関係」「軍事文化の悲しみと日本の選択」の全6章から構成されている。著者を含む様々な韓国人男性の徴兵体験がのっており、韓国映画やドラマでよく描かれる徴兵が韓国の若者にどのように受け止められているか知ることができる。 私は今まで韓国に徴兵制があることは知っていたが、実際それが韓国の社会にどのような影響を及ぼしてるか全く知らなかった。徴兵にかかわる韓国の諸制度や歴史的事情が理解できるのでお勧めの一冊です。2016/04/30

下呂子(げろこ)

3
ROTC(大学に行きながら将校教育を受けるシステム)について知りたければ是非。2014/08/18

たろーたん

2
高校を卒業すると、迫ってくる兵役義務。韓国では国家公務員や正社員になるにも兵役を終えていることが求められるらしい。期間は21ヶ月ぐらいで、最初の六週間の新兵訓練所が体罰やシゴキ、過酷な訓練などがありきついらしい。だが、14ヶ月ぐらい経つと、二等兵から上等兵になれるため楽になる。全体として兵営生活は勤務8時間の九時五時生活で、防衛大や全寮制の高校の時間割りに近い。おそらくそこに色々な訓練や部隊を維持するための作業(修理や木の伐採など)をするのだろう。ちなみに、二等兵の月給は1650円で、兵長でも2900円。2022/05/01

ろーじゃ

2
韓国の兵役の実態や、兵役で身につけた「男らしさ・人としての成長・軍人気質」がいかに新たな韓国社会を作りあげているかが非常に詳しく書かれていました。一方で、「入営通知書を受け取った時の人生が終わった気分」や、「恋人に会えない・学業の妨げになる」という青年ならではの不満も多く見られる点がとてもリアル。 米韓の軍事関係史も一章使って書いているので、米韓関係に興味のある人にもおすすめです。2013/10/24

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