内容説明
牛肉産地偽装、自動車メーカーのリコール隠し、警察の公金不正流用、建設業界の官製談合…官民問わずに不祥事が続いている。そしてこれらの事件の多くは、関係者による内部告発がきっかけとなって明るみに出ている。内部告発はどのようなメカニズムでなされるのか。告発者の心理、告発された組織からの報復等、そのプロセスを解説するとともに、２００６年４月施行の公益通報者保護法が社会に与える影響を考察する。
目次
第１章 内部告発と公益通報
第２章 いくつかの内部告発事件
第３章 告発する側される側の攻防
第４章 内部告発をめぐって
第５章 公益通報者保護法の内容
第６章 コンプライアンスと日本の法律
著者等紹介
櫻井稔［サクライミノル］
１９４４年、群馬県生まれ。６７年、労働基準監督官として労働省に採用され、同省労働基準局監督課等勤務ののち、退職。現在、人事コンサルティング企業ＲＫＣ代表（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ステビア
20
そもそも守れない法律ばっかじゃんという痛烈な批判。内部告発を義憤の解消の道具にしてはいけない。2021/03/04
うえ
5
「２００５年に亡くなったピーター・ドラッカーは、内部告発に反対の立場をとりつづけた…ミルトン・フリードマンも同じく内部告発を嫌う学者として知られる。フリードマンの立場を単純化していうと、道徳や倫理を理由に公的な規制や介入するからおかしくなる…通報先は役所やマスコミであるため、最終的には行政規制や行政権限の拡大につながる」「ドラッカーは、内部告発を密告の一種と見ている。密告を奨励し利用した悪しき権力として…フランス革命時の恐怖支配、独裁者のスターリン、毛沢東といった例をひき…奨励すべきではないとしている」2015/11/07
