大地の子(ブーミ・プトラ)―インドの近代における抵抗と背理

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大地の子(ブーミ・プトラ)―インドの近代における抵抗と背理

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  • サイズ B6判/ページ数 257p
  • 商品コード 9784130250658
  • NDC分類 209.6

出版社内容情報

植民地支配という重荷を負わされたインドの人々が,イギリス=西欧近代との間にひき起こしたすさまじい摩擦や軋轢の実態を,「大地の子」とよばれる不可触民の存在様式の変化を通じて解明,インドにおける「近代」の意味を根底から問い直し,「近代」を撃つ.

内容説明

本書は、植民地支配という重荷を負わされたインドの人々が、そのゆえに、西欧的近代とのあいだにひきおこした、すさまじいばかりのキシミや摩擦や軋轢をとおして、世界史的共時としての近代が内包する、錯綜した複合的構造をとらえようとする試みである。

目次

第1章 ヒンドゥー世界の亀裂―「改良主義」と「正統主義」
第2章 女性解放―「改良主義」の原点
第3章 地位上昇志向(サンスクリタイゼーション)―「正統主義」の社会的基盤
第4章 民族的心情―ナショナリズムの可燃材料
第5章 エリート・ナショナリズム
第6章 大衆ナショナリズムへの道
第7章 差別と反差別
終章 抵抗と背理

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

in medio tutissimus ibis.

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イギリスの統治は、インドにインドを西洋風に改良せんとする改良主義と、それに反発しインドのまま自治を目論む正統主義を生み出した。当初対立していた両者は、前者から発した国産品愛好的なナショナリズムが自治獲得的な後者のものとなり、また知識階級のものから大衆のものとなって、普遍を掲げながら英印の人種間に差別を布く矛盾したイギリス統治を揺さぶった。しかし同時に、抵抗としてのインドナショナリズムは反西洋とヒンズー教を根拠とする為に、不可触民差別を温存し、イスラム教やシク教とのコミュナル対立の原因ともなってしまった。2022/01/15

Arte

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1800年代のインドにおけるイギリスに対する抵抗の考え方や、バラモンの清めや会食の重要性、バラモンとみなされようとするジャーティの活動などが分かりやすく書かれている。インドのカースト制度を知りたい向きにはお勧め。2021/04/06

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