二つの黒人帝国

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二つの黒人帝国

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  • サイズ B6判/ページ数 294,/高さ 19X14cm
  • 商品コード 9784130250702
  • NDC分類 209.6

出版社内容情報

19世紀半ば,アフリカの「戦国」状況を打破して出現した二つの帝国--東のエチオピア帝国と西のサモリ帝国--の興亡の軌跡を軸に,黒人帝国の内部に視座を据えて,ヨーロッパ列強との関係を解きながら,“アフリカはなぜ分割されたのか”を追究する.

内容説明

19世紀半ば、アフリカ大陸のいくつかの地域は、「戦国時代」にあった。東のエチオピア帝国と西のサモリ帝国は、この状況を打破して統一国家を建設するが、すぐに未知の白い侵略者の影に脅かされ始め、ついには姿を現わしたヨーロッパ列強と軍事的に衝突し、サモリ帝国は崩壊する。だが、エチオピア帝国はアフリカ大陸の例外として生き続けた。本書は、この2帝国を軸にすえ、「アフリカ分割期」を見直そうとする試みである。

目次

序章 舞台―サバンナと高原の黒人帝国
第1章 帝国建設への道
第2章 ジュラ革命と「近代化」
第3章 ヨーロッパの影
第4章 二つの黒人帝国とアフリカ世界
第5章 運命の別れ道―1896~98年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

2
19世紀後半、アフリカ大陸を植民地化すべく侵略を開始したヨーロッパ列強に対抗した、二つの帝国の去就を概観した、日本では珍しい本。当時のアフリカにも色々な国があり、ヨーロッパ諸国とも外交を行い、軍事衝突もしていた。つまり、一方的に蹂躙されていたわけではない。特に西アフリカのサモリ帝国は滅ぼされたが、東アフリカのエチオピアはイタリアの侵略を撃退して、独立を守った。しかし、日本では馴染みの無い地名や聞いたこともない人名が数多く登場し、二つの国を並列しながら時系列が前後する構成も不親切。色々な意味で難度の高い本だ2014/07/18

富士さん

1
再読。19世紀アフリカの歴史を日本語で読める貴重な本です。しかし、地域特性の違うエチオピアと西アフリカの歴史が、章ごとでなく!!おそらく説明の都合で縞状に既述されているのが読みにくくてしょうがない。しかもなじみのない個人名、地名、集団名、役職名が入り混じり混乱に拍車をかけます。個人的には中東に近いようなエチオピアよりも、ジュラのような興味深い集団に支えられた西アフリカのサモリ帝国の方がよりアフリカらしいおもしろさがあります。二兎追ったために、そこの理解が十分に得られず終わってしまうのが残念でなりません。2017/05/31

ケッヘル(次女)

0
エチオピア帝国のメネリク2世と、いわゆる「サモリ帝国」を一代で作り上げたサモリ・トゥーレの二人を通して、19世紀の黒人帝国と列強との接し方を探る。他のレビューの通り、概説・序論としての要素が強く読みづらいところもあるが、そもそもサモリ・トゥーレについて書いている本が少ないのでその点では希少な本田と思います。2016/07/26

MIRACLE

0
東西アフリカで20世紀に勢力を伸ばしたエチオピア王国とサモリ王国の歴史について、外国文献を中心にまとめた本。著者ご本人も「あとがき」で認めているように、「拙い本」で、読むに耐えない内容だった。まず、その原因は、本書の構成にある。筆者は両王国の歴史を章ごとに、並列的に論じている。だが、両王国そのものが馴染みがないので、読みにくい。つぎに、人名、地名が多いのに、読みやすくする工夫がない。最後に、言及している地名の多くが、図に載っていない。固有名詞の不統一も目立つ。2013/11/04

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