個(わたし)と共同性(わたしたち)―アジアの社会主義

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個(わたし)と共同性(わたしたち)―アジアの社会主義

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  • サイズ B6判/ページ数 291,/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784130250733
  • NDC分類 209.6

出版社内容情報

社会主義《中国とベトナム》民衆の,夢と現実との錯綜した歩みを,所有と社会関係を軸に解読する.その歩みの中で,わたし(個人と家族)とわたしたち(集団や国家)とは,どのように関わり合ってきたか.社会主義アジアを等身大に描ききった清新な話題作.

内容説明

本書では、アジア(具体的には中国とベトナム)の社会主義の歴史と現実を捉らえる分析視角として、「先進」国日本にも共通する課題を設定したい。それを包括的に言えば、概念的には対立的に扱われ、現実の過程では相互に浸潤し合っている〈個〉(私的なるもの。個人、ある意味での家族)と〈共同性〉(公的・共同的なるもの。民族、国家、社会、集団、共同組合)との関係のあり方を、所有と社会関係の変遷を軸に辿ることである。この共通する課題から見すえるなら、社会主義のアジア社会を等身大に描くことができ、またそのアジア的特質をも浮き彫りにできるにちがいない。

目次

第1章 民族の解放と個の獲得物―土地改革(地主を倒す;変革の出発点における個人の領域と社会の領域;土地改革による社会関係の変化;個の獲得物と要求される新しい能力)
第2章 助け合う精神―互助組から合作社へ(不平等の徴候をどう分析するか;「助け合う精神」と個;集団化と社会主義の注入)
第3章 「上からの共同性」―欲望の主体としての国家(高級農業生産合作社の農民;民衆の反乱;欲望の主体としての国家と禁欲させられる個;戦時下のベトナム農民)
終章 自覚化される個と建設される共同性