民俗学運動と学校教育―民俗の発見とその国民化

民俗学運動と学校教育―民俗の発見とその国民化

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  • サイズ A5判/ページ数 258,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130562034
  • NDC分類 380.1
  • Cコード C3037

出版社内容情報

民俗学を手掛りとした学校教育の改革の構想とその教育実践を郷土教育・生活綴方教育・社会科教育の個別的実践事例に則して分析,民俗の発見と国民の創出との相剋が,戦前から戦後にかけて学校教育においてどのように展開されていったのかをあきらかにした.

目次

第1部 民俗学運動の成立(民間伝承の会の設立と小学校教育;生活組織の発見―竹内利美の郷土教育;慣行自治の再生―宮本常一の教育実践;生活語の復権―三上斎太郎の方言詩教育;大戦下における民俗学運動)
第2部 民俗学運動の再編成(民間伝承の会から日本民俗学会へ;日本史の再構築―和歌森太郎の歴史教育論;民俗知識の体系化―成城学園初等学校における社会科カリキュラムの開発;郷土教育の継承と展開―都丸十九一の「村がら」教育;忘れられた問い)

著者等紹介

小国喜弘[コクニヨシヒロ]
1966年兵庫県に生れる。1989年東京大学文学部国史学科卒業。1999年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。1999年成城大学文芸学部専任講師。現在、東京都立大学人文学部助教授
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感想・レビュー

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てれまこし

4
民俗学というのは国家ナショナリズムに抵抗する社会運動の性格をもっていた。しかし、1930年代にナショナリズムの再構成が行なわれ、歴史学や地理学など実証的学問が掘り出した差異をも取り込んでいく。民俗学自体にはナショナリズムの裂け目を指し示す可能性が包含されていたのだが、政策科学として売り込むために、国民化教育へ積極的に参加していく。それで民俗学が持っていた批判力は大分弱まった。それでも30年代の民俗学教育の中心は小学校教師であり、その実践にはナショナリズムには回収されないものがあった。戦後はこれも失われる。2019/01/21

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