感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Chaturdashi Yura
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青年運動と一括りに言っても様々であるが、本書で主に扱われているのはワンダーフォーゲルとして知られる流れである。中産階級の若者の間で広まり社会現象になったこの運動は大部分がロマン主義、民族主義的傾向をもっており、ナチズムとの関連で語られることも多い。青年運動の流行は中心的理念を欠いた一貫性のないものであり、これらをナチズムの先駆けと見なすのは正確ではないと結論づけているものの、彼らの多くは民族主義的なイデオロギーをナチと共有しており、理念や活動形式の一部がナチに引き継がれたのも事実である。2015/09/10