出版社内容情報
【解説】
「混みあい」の人間にとっての意味,なわばりや個人空間,攻撃性との関係,都市のストレス,健康との関係,そしてもっとも大切なプライバシーとの関連を啓蒙的に解説する。
内容説明
本書は、混みあいが人間の知的発達や成長、心身の健康などに及ぼす複雑な、プラス・マイナスを含む影響について、数多くの社会心理学的実験や社会生態学的フィールド研究の成果、さらに動物行動学や近接学のなわばり制や個人空間などの概念を用いて、広い視野から考察する。さらに都市の混みあいや騒音と、犯罪や攻撃性、ストレスとの密接な関連、行列現象についても心理学的に考察する。最後に、人間にとって最も大切なプライバシーの究明にも及ぶ。比較文化的な考察も随所に盛りこまれ、単なる啓蒙書にとどまらぬユニークな文明批評の書ともなっている。
目次
第1章 混みあいと人間
第2章 混みあい―避けることの難しさ、定義することの難しさ
第3章 ある人にとってはパーティーでも他の人にとっては騒々しい集まり
第4章 混みあい家庭の社会的損失
第5章 都市のストレス
第6章 行列―どこに行くのか?
第7章 混みあいと攻撃
第8章 混みあいと健康
第9章 プライバシー