内容説明
女性の社会進出が目覚ましい昨今、母性と父性をめぐり、生きいきと展開するユニークな日本文化論。
目次
つがいの風景(別役実)
性風俗と現代社会(前田愛)
強姦と日本思想史(鶴見俊輔)
父性社会と母性社会(R.リフトン)
古代日本社会の母性イメージ(森浩一)
「母性社会」の母性と父性(青木やよひ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ksk
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河合隼雄の対談集。基本的に河合隼雄の母性原理という主題を中心に扱っている。演劇家との対談で男女関係を西洋はドラマツルギー、東洋は三つ巴の関係がうまくいくという話がでていたのが興味深かった。かつて、川端康成の文学の論評で川端文学は日本の伝統たるモノローグの文学であり、西洋は基本的にダイアローグの文学が中心に流れていると書かれていたが、そことも関係してくるのだろうか。2015/09/26
かとう あき
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日本社会についての心理学的見地からの考察。その中でも「母性原理」(と対立概念としての父性原理)を主に取り上げている。女性原理との違いがよくわからないが、河合氏自身もあまり違いについて考えてないと述べていた。2013/03/30