内容説明
全国三五〇余地点でお年寄りに聞いた元祖ふるさとの料理、わが家の味。今こそ食べたい、つくりたい、本当の郷土料理と食事の世界がここにある。本巻では、雑炊・おじや、おかゆ、お茶漬け、汁かけごはん、おにぎり、丼もの、赤飯・おこわ等、じつに多彩な米の食べ方を収録しました。
目次
雑炊、おかゆ(北海道・とうきびがゆ(清水町)
青森県・いもけえ(平舘村) ほか)
お茶漬け、汁かけごはん(栃木県・とろろ飯(西那須野町)
群馬県・割麦飯の冷や汁かけ(中里村) ほか)
変わりごはん、ほか(北海道・鮭の親子飯(清水町)
いか飯(松前町) ほか)
赤飯、おこわ(青森県・赤飯(弘前市)
黒豆おこわ(黒石市) ほか)
著者等紹介
奥村彪生[オクムラアヤオ]
1937年和歌山県生まれ。伝承料理研究家。奈良女子大学非常勤講師、国立民族学博物館共同研究員。著書多数
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感想・レビュー
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はる
12
図書館本。生まれた所は山の奥なので見渡すところには水田というものは一枚もなかったが、麦畑はあったし少し麦で増量したご飯は食べたことがある。そして唐黍のひきわりを混ぜて炊いた色鮮やかな唐黍ご飯は、色彩ほどには美味しいものではなかった。和歌山生まれの友人に茶粥を炊いてもらったこともあったっけ。いろいろなご飯があって不思議。作ってみたいのは「ゆずの葉飯」誰かに作ってもらいたいのは「朴葉飯」2017/09/27
ワタナベ読書愛
0
全国津々浦々で実際に昭和初期~30年代ごろまで一般庶民の家で作られていた雑炊、おこわ、変わりごはん(カレーライス、お茶漬け、イカ飯など)を大特集。料理番組では見られない地味で普通なおばさん達が、普段の言葉遣いで料理を解説。作りかたも大雑把。レシピ本のような厳密さがなく、いかにも目分量で日常生活の一部として体に染み付いた食事であることが実感できる。料理のハードルを上げているのは、料理本やメディア。日々の暮らしの中に電子はかりなどなかった時代の、おおらかなごはんの数々に癒される。華やかさはないが、うれしい一冊2021/02/26