感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
13
重要な文献と思われるにもかかわらず、容易に手に入るのが東洋文庫版と講談社学術文庫版くらいで、しかも品薄気味である。「醒睡笑」と同時期の成立とはいえ、好色成分が高いために国文系での普及が遅れたようだ。あとがきに言うように佳作率も高い(武藤氏は七割程度と見る)のがうれしい。1600年代前半に成ったものであるから、艶笑噺といっても舞台は遊郭ではない。客と花魁の代わりに念者と若衆なんである。ほかには、田舎者、半可通、生臭坊主などを笑うパターンが既に出揃っている。2021/04/13
lagopus55
1
江戸時代初期に完成した笑い話集。醒睡笑と並び称される。ただし、時代を経ているので、現代的な笑いに合うかは難しいかもしれません。ただ、古典落語で出てくるような笑いや、小咄にニヤリとできるようであれば、なかなかおもしろいのではと。2007/09/01