徴候・記憶・外傷

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徴候・記憶・外傷

  • 中井 久夫【著】
  • 価格 ¥4,180(本体¥3,800)
  • みすず書房(2004/04発売)
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  • サイズ A5判/ページ数 404p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622070740
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C1011

出版社内容情報

人間の根源的な能力ともいえる、「記憶」とは一体どのような意味を持つものなのだろうか。この巨大で困難な問題に、さまざまな領域を横断し、そしてまたさまざまな方法を駆使しながら迫った、精神科医・中井久夫の学問的到達点。そこには著者にとってさえまったく未知の地平がひらかれることになった。「記憶」とは、自らにかけがえのない固有の経験にも、さらには「統合失調症」や「外傷」といった太古の昔から現代にまで直結する病の具体的な治療の現場にも、その最も重要な動因として関わっている。

第1章では、自らの経験を踏まえ、記憶を発動する「索引と徴候」という全く新しい理論が素描される。それを受けて第2章では、「短期記憶」と「長期記憶」といった人間特有の二種類の「記憶」の原理が明らかになる。そして第3章、第4章では、その原理が、それぞれ「トラウマ」や「統合失調症」の具体的な治療の現場において検証され、適用される。さらにそれは第5章においては「犯罪学」の症例として、また第6章では「身体」の新たな意味づけへと発展させられる。

このような「記憶」の再検討は、精神、病、言葉、身体、文化といった術語を、新たな「知」の体系のもとに編成し直す。本書はまた、精神医学だけでなく、哲学、文学、心理学、認識学、犯罪学等に再考をうながす刺激的な問題提起の書でもある。

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中井久夫(なかい・ひさお)
1934年奈良県に生れる。京都大学医学部卒業。現在 神戸大学名誉教授。精神科医。著書『中井久夫著作集――精神医学の経験』全6巻別巻2(岩崎学術出版社、1984-91)『分裂病と人類』(東京大学出版会)『記憶の肖像』(1992)『家族の深淵』(1995)『アリアドネからの糸』(1997)『最終講義――分裂病私見』(1998)『西欧精神医学背景史』(1999)『清陰星雨』(2002、以上みすず書房)ほか。共編著『1995年1月・神戸』(1995)『昨日のごとく』(1996、共にみすず書房)訳書にエレンベルガー『無意識の発見』上下(共訳、弘文堂、1980)のほか、みすず書房からはサリヴァン『現代精神医学の概念』『精神医学の臨床研究』『精神医学的面接』『精神医学は対人関係論である』『分裂病は人間的過程である』、ハーマン『心的外傷と回復』、バリント『一次愛と精神分析技法』(共訳)、ヤング『PTSDの医療人類学』(共訳)、『エランベルジェ著作集』(全3巻)、パトナム『解離』、さらに『現代ギリシャ詩選』『カヴァフィス全詩集』『リッツォス詩集 括弧』、ヴァレリー『若きパルク/魅惑』などが刊行されている。

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中井久夫の本より:
『最終講義――分裂病私見』
『西欧精神医学背景史』
『心的外傷と回復 増補版』
『PTSDの医療人類学』
『解離――若年期における病理と治療』

内容説明

人間の「記憶」が意味するもの。その深層に、臨床の現場から、さらには哲学、文学、心理学、認識学、犯罪学などさまざまな学問分野を横断しながら迫った精神科医・中井久夫、新世紀の代表作。

目次

1 徴候
2 記憶
3 外傷
4 治療
5 症例
6 身体

著者等紹介

中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県に生れる。京都大学医学部卒業。現在、神戸大学名誉教授。精神科医
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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misui

9
思いのほか専門的で難儀した。いくつかのテーマに分かれていながらゆるやかに関連しているので、その時々に合った部分を読むのがいいのだろう。特に「世界における索引と徴候」は記号論的な世界を押し広げる思考方法で、今回読んで大きく示唆を受けた。マドレーヌ菓子からひとつの世界がひらける、そのようにして索引の世界はさらなる奥行きを持って揺曳している。あるいは「積読」は索引を所持して徴候を読み取ることである…というのは言い訳だけど、なかなか使いでのある考え方です。2013/05/15

すずめ

8
なんでだかわからないけど、生活とか仕事でもやもやしているときは中井久夫をよく読む。これは10年近くもち続けてる唯一の本で、その時々によって読めるところが違ったり、読み方が変わったりする。ほんと、なんでだかわからないからとにかく読む、みたいな一冊。2012/07/26

Bartleby

6
先日亡くなられたことがひどく惜しまれる。合掌。欧米の精神分析に多い、精神状態を言語化し物語化することに重きをおく治療に対し、著者は言語化しえない記憶にこそ価値をおいているようだ。地に落としてしまわない程度には強く、殻を割ってしまわない程度には弱く握られた生卵のように、記憶をあつかう。名著。2022/08/29

gorgeanalogue

5
徴候と索引、踏み越えの機序、ヨーロッパ魔女狩りと精神医学の起源など、教えられるところの多い本。精神医学用語が説明なしで使われることや繰り返しが多いことなどもあるがほとんど気にならない。臨床的な配慮と俯瞰する知性が巧みに統合されている。次はギンズブルグまたは田中純か。2019/02/12

名前ちゃん

5
中井久夫すごい、というより人類はクソだけど こんなに崇高な個体も発生するなんて凄いな、 めちゃくちゃ大きいものと戦っている。中井久夫が見ていると思ったら これから先ろくでもない行いができない・・しなくていいけど・・ 犯罪被害者遺族の会で、どんな重い話も意外と軽やかなトーンで語られる 基本的な安全が保障されてる感じが失われているからだ、という話を読み 笑いながら自殺未遂話する人に会ったときの変な不安感ってそういうことかも。踏み越えの話はまだ咀嚼できてないがすごい 保坂和志が褒めるのもわかるよ・・・2015/06/24

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