内容説明
仏教が伝来した六世紀後半から七世紀代の日本列島は、古代国家形成へ向けての激動の国際化時代であった。それは、鎖国から開港へと歩みはじめた「近代化」の軌跡に匹敵する、日本の「古代化」という大きな画期であった。目にすることのできない伝来当時の仏教を、文献史料・発掘された寺院跡や瓦の変遷から考察し、古代国家形成期の仏教が、如何なる目的で受容され、全国に波及していったのかを考える。
目次
仏教伝来の意味するもの
1 仏教受容の原風景
2 「法の興りし寺」飛鳥寺建立
3 大王家の寺々と国家仏教へ
4 国家仏教への道
5 鎮護国家の寺々―国分寺の造営
著者等紹介
岡本東三[オカモトトウゾウ]
1947年生まれ。明治大学大学院文学研究科修士課程修了。専攻、先史考古学、歴史考古学。現在、千葉大学文学部教授
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