内容説明
秀吉が朝鮮に兵を出したことは、どの歴史教科書にも書かれている。しかし、秀吉がどういう目的でこの戦争を起こしたのか、それはどのような経緯をたどったのか、その結果はどうなったのか、これはあまり知られてはいない。本書はその顛末をできるだけ要点的にまとめたものである。
目次
1 関白秀吉、海外制覇の野望を抱く
2 壬辰倭乱(第一次朝鮮侵略)の勃発
3 朝鮮民族の反撃と明の救援
4 日明講和交渉とその破綻
5 丁酉倭乱(第二次朝鮮侵略)と侵略の終焉
6 戦後処理と日朝国交回復
著者等紹介
北島万次[キタジママンジ]
1935年生まれ。早稲田大学文学部史学科卒業。東京都立大学大学院人文科学科(日本史専攻)修士課程修了。現在、共立女子大学国際文化学部教授
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感想・レビュー
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瓜月(武部伸一)
3
韓国新聞の日本語版を長年読んでいて、日韓の史実の重みが違うなあと思う。秀吉の朝鮮侵略(文禄慶長の役、壬申倭乱)もその一つ。先ずその経緯を正確に知りたいと思った。再認識したのは、1592年から1598年まで足掛け7年も朝鮮全土を戦場とした日本対朝鮮・中国の大戦争であったこと。本書はブックレットという制約で、秀吉の戦争目的、戦争の経過と終結までに留まる。一つ気が付く。出兵した日本大名の多くは関ケ原で西軍に与した。対する東軍の徳川勢は全く朝鮮出兵していない。この事が関ケ原の勝敗に関係してはいないか・・仮説です。2021/04/04
rbyawa
0
f237、この「朝鮮侵略」(表記がいくつかありますが、まあ妥当なのこれだろ)というのは実際私も教科書で数行で終わっていた記憶しかなく、さすがに豊臣秀吉の愚行という印象ではあったものの、なんだ、そもそも対馬が朝鮮を属国という名目で交易を続けていたために「対馬を支配したので続けて属国となるように指示を出し」実際にはそんな事実が全くなかったためにあちらにとっては寝耳に水でほとんどテロリストに攻め込まれたみたいな災難っぷり、そしてどうして現地調達するのか…国の軍隊なのに信じられない。秀吉以外本気にしてたのこれ…。2015/11/20
usoki
0
野心と裏切りに満ちた激戦地2010/01/13