内容説明
「対馬」という少し風変わりな島の名は、日本から朝鮮半島へ渡る際に津=停泊地となる島(津島)だったことに由来するとも、朝鮮半島の馬韓に相対する位置にあったことからきているともいわれる。対馬は古くから九州北部と朝鮮半島との交易にかかわってきた。前近代の日本と朝鮮半島の関係史のうえで、それは常に無視できない存在であった。本書では、中近世の日朝関係が展開するなかで対馬がおかれた位置、また対馬自身がどのように自己を位置づけようとしたかについてみていくことにしたい。
目次
対馬の位置
1 中世の対馬と高麗・朝鮮
2 近世初期の日朝関係と対馬
3 「鎖国」と近世的日朝関係
4 藩と貿易の体制
5 藩政の推移と矛盾
近世的日朝関係の終焉―おわりにかえて
著者等紹介
鶴田啓[ツルタケイ]
1958年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。専攻、日本近世史、近世対外関係史。東京大学史科編纂所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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