内容説明
漢方医学一点張りの鎖国下の日本にあって,初めて西洋医学書を訳読,『解体新書』と銘打って公刊することに心血を注いで成功。日本の医学界の革新と純正な蘭学の確立を希求し、その発展に熱情を傾け通した玄白。日本人の心に生きつづける不朽の名著『蘭学事始』を遺した先覚者の本格的な伝記、新史料と精緻な考証を加えてはじめてなる。
目次
第1 生いたち
第2 修学
第3 小浜藩医玄白
第4 『ターヘル=アナトミア』との対決
第5 『解体約図』出版
第6 『解体新書』出版
第7 蘭学者玄白の活躍
第8 家学と蘭学の確立のために
第9 家学と蘭学の維持・発展のために
第10 老境の玄白
第11 晩年のいとなみ