出版社内容情報
世界一大きな家を欲しがるちびかたつむりに、父親が、世界一大きな家を持ち、家の重みで動けなくなったかたつむりの話をきかせます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
157
このような外国の絵本で教育的な話というのはかなり珍しく感じました。あまり分不相応な家を持ってしまうと身動きが取れなくなってしまうということで、大人にも当てはまることではないかと感じました。レオ・レオニさんの絵はいつもながらきれいですね。2016/07/02
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
104
目立ちたがりの〈うどのたいぼく〉の行方は……。他人と同じじゃ満足できなくて、「もっともっと」と欲しがったかたつむりの悲しい伝説。そこから学んだ賢いかたつむりのライフスタイル。『じぶんだけのいろ』と対照的なアプローチかなと思ったけど、レオ・レオニ氏の描く世界は一貫しています。抱えきれない荷物を背負って不自由になってしまうというのは、他人事とは思えません。シンプルに生きたい。なかなか難しいけど。2015/03/22
YM
99
人の言う通りに生きることが正しいとは限らないけれど、相手によっては耳を傾けた方がいい。プライドは必要だけれど、邪魔な時もある。自分がどうしたいのか、何をするべきなのか。目指すゴールに向かって、いらないプライドはぽいっと放り投げて、冷静に冷静に冷静に。2015/02/09
☆よいこ
86
絵本。読み聞かせ5分。「世界一大きなうちが欲しい」と言ったちびカタツムリにお父さんが語って聞かせたお話し。大きなうちは角が生えカラフルな模様がありまるでお城か、バースデーケーキのようだった。だけど、キャベツを食べつくし新しいキャベツに引っ越しをしようとしたとき、うちが重すぎて動けない。食べるものもなくひとり消えていったカタツムリの惨めさを知ったちびかたつむりは…。▽身軽なほうがいい、身軽で自由ならどこへでも行ける。新しい出会いもある。2021/07/13
モリー
85
未経験につき私には分かりません。そこで、経験者にお尋ねします。大きな家に住み、金銀財宝を溜め込んで、それを眺める暮らしは幸せですか?「もちろん幸せさっ!」って返事が来るような…。でもね、そうなる見込みのない私は別な幸せを探します。財宝が盗まれるのが心配でどこにも行けない不自由さより、何も持たず、いつも身軽でどこへでも行ける自由を謳歌しよう。名画や骨董品に美を見出す暮らしも悪くないが、私は軽やかな心で旅をして、心地よい風を感じながら、輝く朝日に照らされる朝露の美しさに酔いしれよう。私にはそれが幸せだから。2021/07/15