内容説明
本書において著者は、夢と芸術という魅力的な素材を通じて、最近その重要性が認識されるようになった「クラインの象徴化理論」を生き生きと記述し発展させている。まず読者をフロイトの夢理論へと導入し、彼女自身の臨床例を提供する。その上で精神的、感情的活動の基本をなす無意識の幻想について子細に語り、象徴作用の考察を経て、夢と自我の病理的記述、芸術をめぐる考察、白昼夢、想像力、遊びをめぐる考察へと展開してゆく。クライン学派(英国学派)の代表的な精神分析家、ハンナ・シーガルの最新の論考。
目次
第1章 王道
第2章 幻想
第3章 象徴作用
第4章 心的空間と象徴作用の諸元素
第5章 夢と自我
第6章 フロイトと芸術
第7章 芸術と抑鬱態勢
第8章 想像力、遊び、芸術