内容説明
サール、ローティ、デイヴィドソン、クワインらの言語哲学を取り上げ、現代アメリカ哲学における言語哲学的探究の方向をたどる一方で、彼らの視点と近代観念説との近さをも明らかにする。
目次
第1部 言語哲学のアメリカ的諸相(分析哲学の潮流の中で―現代アメリカ哲学の歴史的背景;言語行為と志向性―サールの言語哲学と、心の哲学によるその基礎づけ;指示理論とプラグマティズム―サール・因果説・ローティ;デイヴィドソン的言語観―創造性への視点;反表象主義と自己形成―もう一つの人間像)
第2部 近代観念説と現代アメリカ哲学(デカルトにおける形而上学と自然学との間―「観念」の論理空間;経験論の自然主義的枠組―ロックとクワイン;デイヴィドソン的反表象主義と近代観念説の論理―ローティの歴史理解に抗して;包括的歴史主義と最近のロック解釈―ローティ・エアーズ・ウィルソン・クワイン;心像論的ロック解釈再考―エアーズに答えて)