内容説明
動物は意識や感情をもたないただの機械なのか。考えることは、われわれ人類にだけ許された特権なのか。ミツバチやシャコからチンパンジーやイルカまで、広範なフィールドワークをもとに、欧米の生物学に根強く残る人間中心的世界観に疑問を投げかけ、多様な行動のなかにやどる動物たちの繊細で豊かな意識の働きを精緻に検証する、最先端の動物行動学。
目次
1 動物の心の状態
2 食物さがし
3 捕食
4 加工物をつくること
5 道具と特殊な工夫
6 概念
7 思考活動の生理学的な指標
8 思考の証拠としてのコミュニケーション
9 シンボルのコミュニケーション
10 だましとごまかし
11 類人猿とイルカ
12 動物の意識の意義