出版社内容情報
「地球は平らだ」と言ったら誤りだろう.しかし「地球は丸い」と言っても厳密には誤りである.だが,「誤り」の程度は明らかに異なっているとアシモフは主張する.本書のタイトルにもなった「誤りの相対性」を含む17編の科学エッセイは,読者に科学の考え方を楽しく教えてくれる.
目次
はじめに――愛すべき著作について
第1部 元素と同位体
1 二番目に軽いもの
2 分子につけた標識
3 下宿のおかみのパイのおかげ
4 内部に潜む敵
5 光をもたらすもの
6 まずは骨の話から
第2部 太陽系
7 月と人間
8 口に出して言えない惑星
9 縮む惑星
10 小さな天体
第3部 太陽系の彼方
11 新しい星
12 燃え上がる星
13 大爆発をする星
14 袋小路
15 対概念!
16 遠く、さらに遠く!
第4部 エピローグ
17 誤りの相対性
訳者あとがき
目次
第1部 元素と同位体
第2部 太陽系
第3部 太陽系の彼方
第4部 エピローグ(誤りの相対性)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
9
1980年代、ポストモダン的風潮の中で英文学専攻の大学生から科学を信頼する著者を批判する手紙が届く。その応答として著者は本書は書かれた。「何か」(What)を批判する際「なぜ」(Why)と問う思考習慣は、否定を自己と対象の区別を超えて対象の排除と捉える。科学は否定が「どのように」(How)あるかを探究する。本書は「誤り」の例を程度(degree)から説明し、その差の中から事実を検証していく知の「ありよう」を提示する。「地球は平面でなく球だ」というのはともに誤りだが(事実に近いのは楕円体)、程度の差はある。2023/09/02
泉 勇一郎
1
再読終了。 正直、う~=~~~んって感じ。 結構退屈で読むのに時間が掛かった。 2024/05/06
thuzsta
0
自信と強引さがアシモフの魅力と訳者が書いているが、深く同意できた。2014/10/18
KimuraShinichi
0
表題作のエッセイが印象的だった。○×じゃなくて誤りには無限のスペクトルがあるという主張。