内容説明
時は１９９９年。ニュージャージー州の小学生、ホリー・エヴァンズがある実験を試みた。ところが、６月２９日、事態は意外な方向へ…。奇抜な発想とリアリスティックな手法が冴える、デイヴィッド・ウィーズナー会心のファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
58
臨時ニュースをお伝えします。わが国の上空に巨大物体が飛来しています。あれは……かぶ、かぶです！ きゅうりやピーマンも見えます。空が野菜で埋め尽くされています――。それに先立つこと数カ月、アメリカの田舎町で科学好きな女の子がある研究を繰り返していました。テーマは「野菜を成層圏で育てたらどうなるか」。ホラ話は話術が下手だとつまらないのと同様、あり得ない設定を読ませてしまうには絵の力が必要。それが本当にすばらしい。シュールレアリズムの絵画を物語にしたようです。ちょっと笑えるどんでん返しもあり。訳は江國香織さん。2014/07/19
Natsuki
53
若き科学者、ホリー･エヴァンズの挑戦とその驚くべき結末☆彡 食糧難が危惧される未来を考えれば、あながち荒唐無稽な話とは言えないのかもしれない。しかし、そこはデイヴィッド･ウィーズナー。彼ならではのミラクルな世界観とユーモアのセンスで、ワクワクなお話に仕上がっている。かたや始末書もの、かたや表彰もの･･･でもまぁ、結果オーライ･･･ってことでd(⌒ー⌒)!2020/06/29
masa@レビューお休み中
48
一体、この若き研究者は何をしたのだろう？最後のページを捲っても、何をしたのかはわからない。何が起きたかはわかったが…。6月29日に巨大な野菜たちが空を飛び交うようになる。恐ろしい大きさの野菜があちこちで発見されるのだ。各地で話題になる。話題になるが、その研究者は納得のいかない顔をしているのだ。なんだろう…なんだか、とっても消化不良でスッキリしない。もちろん、最後のあれがオチなのはわかるんだけど、もうちょっと話の続きが欲しいと思ってしまうんですよね2012/09/22
p.ntsk
32
1999年5月11日。若き科学者ホリー・エヴァンズはかねてからの研究を実行に移す。異変の第一発見者はロッキー山脈をハイキング中だったロバート・バーネイブ。それを皮切りに各地の空を異変が覆う。社会変革が進む中、ホリーは異変が自らの実験の結果でないことに気付く。一方電離層では別の事情で困惑する者達の姿が。果たして地球を取り巻く異変の真相とは・・・。オチも最高！面白かったです♪デイヴィッド・ウィーズナーが贈るSF巨編・・・ではないけど是非ハリウッドで映画化を（笑）追ってみたい作家さんです。2014/07/24
小夜風
29
【図書館】初版は1993年…ということは、近未来の話だったんですね。1999年といえば、やはりアレですよね？ただ…大きい野菜って美味しいのかな？(笑) 訳は江國香織さん。2014/04/23
