出版社内容情報
リリーのおばあさんは話しはじめました。「むかしはね、海にはくじらがいっぱいいたのよ。くじらってね山みたいにおおきいのにお月さまのようにやさしくてねそれはそれはふしぎなものよ」……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
137
子どもの頃に感じた、世界の純粋さと美しさを描く絵本。…リリー、クジラを見たことある?クジラは山のように大きくて、お月さまのように優しくてね。会いたくて桟橋に座って耳を澄ましていると、クジラの声が遠くから聴こえてくるのよ。海面を踊るように近づいてきて跳び跳ねて、空よりも青く風のような声で私たちを迎えてくれているの。…海は神秘的。荒れ狂った海が嘘のように静まりかえるとき。真っ暗な夜に聴こえる波の音、太陽が降り注ぎ輝く海面。水平線の向こうからクジラがわたしのために近づいてきてくれるとき、海には歌声が響いている。2021/05/23
greenish 🌿
64
おばあさんは「くじらの歌ごえを聴いたことがある」と孫のリリーに語る。リリーの胸はイマジネーションで膨らむ。90年ケイト・グリーナウェイ賞受賞の幻想絵本 ---軽井沢・絵本の森美術館にて読了。写真なの!?と見まごう絵の質感。写真よりもよりリアルに、おばあさんの温かな眼差し、リリーのくじらへの憧憬が浮かび上がる。人生には、現実を直視しないといけないこともある。でも小さな胸にたくさんの夢や憧れを詰め込んでいだ方が、豊かな人生を歩めるよね!月明かりの下、躍るくじら、見つめるリリー。たしかに歌ごえが響く…。幻想的♪2017/07/13
ぶんこ
50
くじらは独自の周波数でお喋りをしていると読んだばかりだったので、おばあさんには聞こえたのかもしれないと思いながら読みました。聞こえたとしたら素敵ですね。おじさんには聞こえない周波数だったのかもしれません。リリーには聞こえたようです。遠くからリリーを呼んでくれたくじらさん。リリーはくじらが近づいてくるかもと待ったのでしょうか?皆さんが絶賛する絵は、本当に写真のような緻密なタッチで驚きましたが、暗いタッチが苦手でした。2020/11/25
小夜風
35
【図書館】外国の人が鯨について書くと、どうしても捕鯨に対する批判が盛り込まれてしまって、ちょっと残念に思います。フェデリックおじさんはいらなかったな~。絵が本当に素敵でした。2014/10/08
まま
32
『52ヘルツのクジラたち』を読んだので、なんとなく惹かれて・・・。なんつーことを言うジィさまだ( ̄へ ̄) 優しいオバァさんの話を信じてくれて良かった❤。ただ、え?終わり!?ってなるラストでした2020/08/13