内容説明
本書は、共同作業所のひろがりを現場の活動を通して検証するとともに、共同作業所、特に無認可小規模共同作業所が今、当面するさまざまな困難の実情と原因を明らかにして、その打開の方途を提起し、さらに二一世紀に向けての障害者運動の展望を拓くことを意図したものです。
目次
プロローグ 「麦の郷物語」
第１部 作業所づくりの新しいうねり（無認可小規模作業所から法定施設へ；新しい分野を拓く作業所）
第２部 開設・運営・法人化の基本（作業所を開設するための基本；作業所を維持・発展させるための基本；社会福祉法人化を進めるための基本；地域生活支援システムの確立に向けて）
第３部 作業所問題の今日と明日（制度改革の水先案内人として；作業所の近未来像を探る）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yukiko
7
共同作業所がどのような社会運動の歴史的背景から生まれたのか、透けて見えるのが面白かった。大規模施設に収容されていたか、自宅で引き込まらざる得なかった障害者が、自宅で暮らしながら、社会参加することを求めて作られたのだ。まず、障害者の親が、そして当事者が担い手だった。職員が管理指導するのではなく、利用者の主体的な生き方を支える作業所にするには、運営にどれだけ、当事者の声を反映させるか、なのだな。編集委員の藤井克徳という方が凄い。2016/02/07
