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修復からのメッセージ―修復がわかれば美術はもっとおもしろい

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  • サイズ B6判/ページ数 199p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784938547677
  • NDC分類 709
  • Cコード C0070

出版社内容情報

◎はじめに-いいレストラン、悪いレストラン  ◎第1章 修復を見る  ○1 「修復」の基本的な意味  ○2 画家の修復-ワイエスの場合  ○3 修復家の修復  ○4 修復技術  ◎第2章 作品をどう見るか  ○1 物として見る  ○2 絵画の構造  ○3 絵画構造の調査  ○4 作品の変化を見る ◎第3章 どのように修復してきたか  ○1 建築の修復  ○2 彫刻の修復  ○3 油彩画の修復  ◎第4章 修復とは何か  ○1 ブランディの「修復理論」  ○2 修復の三原則  ○3 「修復」と「保存」  ○4 修復と科学-ポール・コールマン  ◎第5章 いかに修復すべきか  ○1 いかに洗浄すべきか  ○2 彩色彫刻の修復  ○3 修復か保存か  ○4 修復を学ぶ  ◎終章-開かれたレストラシオン

内容説明

本書はレストランガイドならぬ、西洋美術修復ガイドのようなもので、ガイド役は、心やさしい修復家です。ご案内する場所はヨーロッパで、日本のアトリエから出発してベルギーを中心に時空を超えていろいろな時代と街を見学します。

目次

第1章 修復を見る(「修復」の基本的な意味;画家の修復―ワイエスの場合 ほか)
第2章 作品をどう見るか(物として見る;絵画の構造 ほか)
第3章 どのように修復してきたか(建築の修復;彫刻の修復 ほか)
第4章 修復とは何か(ブランディの「修復理論」;修復の三原則 ほか)
第5章 いかに修復すべきか(いかに洗浄すべきか;彩色彫刻の修復 ほか)

著者等紹介

森直義[モリナオヨシ]
森絵画保存修復工房代表。成城大学大学院美学美術史専攻博士課程前期終了後、ベルギーに8年半滞在して修復を学ぶ。ブリュッセルの国立ラ・カンブル視覚芸術高等専門学校保存修復課程終了。1994年工房設立。神奈川県葉山町の工房で日本近代の洋画を中心に西洋絵画、現代絵画を修復する。ルーヴル美術館展、オルセー美術館展、オランジュリー美術館展などで展覧会コンサヴェーション(作品保存)を担当
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

二藍

6
修復家の仕事の実態というよりも、その考え方について、実例をまじえて丁寧に解説された本。修復家が常に向き合っているのは、歴史的価値がある貴重なものである一方、人々の目に触れてこそ意味のある美術品。保存のためにはしまっておくのが一番、それでも、という妥協の中での答えのない修復作業。どこまでが美しい老化で、どこからが劣化なのか、その判断も難しい。ようするにきっと、修復家のもとにくる絵画は患者でもあるけど、事務所(美術館)を背負ったアイドルでもあるし、偉大な親もいる。技術職である以上に研究職、という主張にも納得。2015/11/14

あまおと

2
絵画修復を習い始めて約一年半。知った事も知らない事も、見直す為にいろんな情報を読んでみる。。2014/12/01

LS

2
以前、素人がキリストのフレスコ画を修復して、全く原形をとどめない悲惨なものにしてしまうという事件があったが、ディター・オーリーの修復したアファイア神殿の彫刻のように、オリジナル性をドラスティックに求めることが必ずしも正解だとも思われない。保存を念頭に、かつ作品としての美しさを殺さないような修復技術は、大変高度なものなのだと感服させられた。2014/06/30

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