内容説明
文化的・社会的に構築されたセクシュアリティは、現在どこまで揺らいだか。排他的で抑圧的な異性愛規範を踏み破り、自らのセクシュアリティを選択する人、性暴力被害の当事者、性産業で働く人の声が制度や法を動かし始めた。これまで聞かれることのなかった多様な声を収録。
目次
「セクシュアリティの近代」を超えて
1 異性愛・同性愛の政治学
2 性暴力
3 美の鎖
4 性の商品化
増補編1 セクシュアリティのタブーを解く
増補編2 DVとセクシュアル・ハラスメント
増補編3 セクシュアル・マイノリティ
増補編4 セックスワーク
著者等紹介
井上輝子[イノウエテルコ]
1942‐。和光大学現代人間学部教授。社会学、女性学
上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948‐。東京大学大学院教授。社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nranjen
3
だいたい1990年代を中心に発表された論文集。中でも上野千鶴子の1986年はやはり早い。「対幻想」から「対の思想」が図式化されていてわかりやすい。これまでどのようなことが日本において議論の俎上にあがっていたのかがわかって、読んで有意義だった。2019/04/12
i-kom81412
1
江原由美子「セクシュアル・ハラスメントの社会問題化」は何をしていることになるのか? を読んだ。有効な論理を与えられた。「性の商品化」のコーナーにも興味深そうな章が並んでいる。2018/04/22
わをん
0
とても参考になったし、共感できる内容も多かったのでよかったです。この本を読んだことで新たに知ったことや、理解できない考え方とかもあって、いろいろと自分の視野が広がった気がします。2011/09/12
ぐるりらぐらり
0
松浦理英子さんの「嘲笑せよ、強姦者は女を侮辱できない」を読む為だけに購入しましたが、性、特に女性がどのように性的容体として男性や社会から見られているかを様々な観点から論じたアンソロジーでとても役に立ちました。2010/08/09