出版社内容情報
情報社会が進展するなか、私たちは「考える力」を再生できるのか。一個人として、世の中を生き抜く思索力とは何かを考察する。
iモード、グーグルの登場から約10年。情報社会の進展で、格段に便利にはなったが、それと引き換えに「自分で考える力」が、急速に失われている。
読書感想文や卒論を、ネット検索からのパッチワークで作るように、「思考」は「検索」に、「言葉」は「情報」へと劣化してしまった。
さらに「空気を読め」という同調圧力が、自立した思考を奪っている。ランキング検索や、クチコミ検索で「マジョリティの空気」を読み、それが世論を形づくっていく。自分の意見よりも他人の意見が気になる、クウキを読む日常……。
『「家をつくる」ということ』や『暴走老人!』などで、時代を読み解いてきた藤原智美がたどりついた、現代社会の問題の本質。われわれは、「考える力」を再生できるのか?
■目次
1章 検索バカは、何を失くしたか
2章 クウキに支配される日常
3章 「やさしさ」と「暴走」の時代
4章 不安定な「場」としての家庭、教室
5章 「予定調和」はいつ誕生したか
6章 同調圧力が独自の「思考」と「行動」を奪う
7章 世間から露骨へ
8章 失われゆく「対話」と「議論」
9章 身体性なき言葉は、貧弱になる
10章 沈黙の力
終章 生きることは考えること
■著者紹介(ふじわら・ともみ)
1955年、福岡県生まれ。90年『王を撃て』で小説家デビュー。92年『運転士』で第107回芥川賞を受賞。主な小説に『モナの瞳』『私を忘れないで』など。97年、家族と住まいの関係を独自の視点から取材した『「家をつくる」ということ』がベストセラーに。その後も『暴走老人!』などノンフィクション作家としても活躍する。
内容説明
思考が検索に、言葉が情報に劣化していく今、私たちは「考える力」を再生できるか。さらに「空気を読め」という同調圧力が、自立した思考を奪っている。一個人として、世の中を生き抜く思索力とは。
目次
1章 検索バカは、何を失くしたか
2章 クウキに支配される日常
3章 「やさしさ」と「暴走」の時代
4章 不安定な「場」としての家庭、教室
5章 「予定調和」はいつ誕生したか
6章 同調圧力が独自の「思考」と「行動」を奪う
7章 世間から露骨へ
8章 失われゆく「対話」と「議論」
9章 身体性なき言葉は、貧弱になる
10章 沈黙の力
終章 生きることは考えること
著者等紹介
藤原智美[フジワラトモミ]
1955年、福岡県生まれ。90年『王を撃て』で小説家デビュー。92年『運転士』で第107回芥川賞を受賞。ノンフィクション作家としても活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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