出版社内容情報
東大の入試問題や近年の歴史教育の現場で、今最も重視されているのは「歴史の大きな流れをつかむ」こと。歴史の流れがおもしろいほどよく分かる、最強学習まんがが誕生!第3巻は「平安時代前期」。
内容説明
桓武天皇は、都を奈良から京都に移し、平安時代が始まります。この時代は、貴族政治の時代で、特に藤原氏は、天皇の外戚となり、摂政、関白の地位にのぼって権勢をほこります。遣唐使の廃止によって、国風文化の時代となり、新しく考案された仮名文字を使って『源氏物語』などの傑作も生まれます。しかし、地方では、しだいに武士が力をつけてきます。本巻では、平安時代の摂関政治と王朝文化を見ていきます。
目次
第1章 桓武天皇と平安京(長岡京から平安京へ;征夷大将軍坂上田村麻呂;最澄と空海―新しい仏教;藤原北家の成長)
第2章 貴族政治の発展(摂政と関白;菅原道真、大宰府へ;国風文化の誕生;増えていく荘園)
第3章 藤原道長と摂関政治(道長と伊周の権力争い;中宮定子と清少納言;紫式部の『源氏物語』;藤原道長の栄華)
第4章 栄える国風文化(平安貴族の雅な暮らし;武士の成長;承平・天慶の乱;摂関政治の終わり)
もーっと歴史が分かる!わくわく特別授業(調べて納得「仮名文字の成立」;ここに注目「服装の歴史(男性編)」
おしえて!先生(Q&A)・年表)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sofia
32
角川まんが学習シリーズ3。桓武天皇、最澄と空海、菅原道真、藤原道長。貴族政治から摂関政治、そして武士の世になるまで。一人ひとりの小説を読んでいたりする時代だが、歴史の流れとして読むと、あっという間に過ぎる。昔の時代に蝦夷討伐する距離感がわからない。京都の真ん中にいて、移動に時間がかかるのに具体的なことがわかるものなのか。2023/04/07
ゆるり
22
平安時代前期。この世をば〜わが世とぞ思う望月の〜欠けたることも〜なしと思えば〜/と、わが満月人生をうたう藤原道長。天皇家と婚姻関係を結ぶ摂関政治で、藤原氏のやりたい放題。雅な貴族文化!紫式部に清少納言。かな文字もできましたー。が、その子頼通の晩年には、満月も三日月に…。消費するだけの貴族政治から、都の武官や地方の豪族たちから生まれた「武士」が力を持つようになる。血縁関係も薄くなり、再び天皇自ら政治を行うようになる。(しかし登場人物が多い漫画だ。政権争いの細々した所は端折ってくれた方がわかりやすいかな?)2020/06/18
Prince of Scotch
22
桓武天皇が平安京に遷都した8世紀末から、11世紀後半に白河天皇が即位するまでの平安時代前中期が描かれている。天皇親政であった平安初期から、貴族、とりわけ「藤原北家」が婚姻を通じて権力を掌握し「摂関政治」へと移行するプロセスが興味深かった。比叡山や高野山に代表される「山岳仏教」の振興、遣唐使を廃止したことによる華咲く国風文化、土地制度と税制に起因する武家勢力の萌芽などもこの時代の特徴として挙げられよう。 2020/03/12
べる
21
桓武天皇が亡くなる前に言ったように、民のために何が出来るか考えて永遠の平安を願っていても政治はいつの時代も難しいものなのだろう。その後摂関政治を始めた藤原氏は戦でなく結婚によって政権を手に入れるようになる。宇多天皇が頼りにした管原道真は伝統的な遣唐使の廃止を提案した。学問を極め、国内外をよく見て考える力があったが、身に過ぎた出世は謀反の疑いをかけられるのが悲しいことだ。栄華を極めた藤原道長は決断力も思いやりもあって尊敬された。定子を皇后に、彰子を中宮に就けてどちらも正妻にしたことから発想力も高いと窺える。2023/03/17
月の実
19
図書館本。平安時代前期。桓武天皇の長岡京から平安京に遷都のあたりから、後三条天皇のあたりまで歴史の流れが分かりやすく書いてあった。情報量が多くて2回読んだ。大まかな流れだけはつかめたような気がする。2022/07/01