内容説明
中世ヨーロッパは教皇・皇帝という聖俗権力の下の階層秩序的な社会であった。人体諸器官に喩えれば君主は頭、元老院は心臓、胃と腸は財務官と代官、武装した手は戦士、足は農民と手工業者、そしてそれらは魂であるところの聖職者の支配に服する―ほかに建築・蜜蜂・チェスなどを隠喩として社会の構成と役割を説明する中世人の象徴的思考を分析。
目次
序章 隠喩による社会認識
第1章 蜜蜂と人間の社会
第2章 建造物としてのキリスト教社会
第3章 人体としての国家
第4章 チェス盤上の諸身分
終章 コスモスの崩壊
著者等紹介
甚野尚志[ジンノタカシ]
1958年、福島県生まれ。1983年、東京大学大学院人文科学研究科修了。京都大学人文科学研究所を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。ヨーロッパ中世史を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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