出版社内容情報
珠玉の短編で綴る少年青年漫画の歴史!
選者にいしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこ(五十音順)の6氏を迎え、日本の少年青年漫画を彩った幾多の短編の中より選び抜いたアンソロジーを編年体でお送りします。第6巻は90年代から2000年代へ!青山剛昌、藤田和日郎、松本大洋、真造圭伍などの知る人ぞ知る短編を収録!
【編集担当からのおすすめ情報】
いしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこが選んだ珠玉のアンソロジー。一筋縄ではいかない選者達がこれでもかと選んだ短編達。他ではなかなか見られない少年青年漫画の多様性をお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
61
作家名本位で選ばれているようで、品質が高くない巻。青山剛昌の剣法青春漫画「プレイイットアゲイン」は、少年漫画誌への発表ということを加味しても大愚作なのに、なぜ、このアンソロジーに選ばれたの? 岡崎京子は、私が選ぶなら、少年少女たちがバカのように躍動する話にする。また、よしもとよしともは、私は、過剰評価されている漫画家だと思う。あだち充の高校野球漫画は62歳で発表したもので、凡作だと思うが、水木しげるの妖怪漫画のように、「漫画家人生をかけたジャンル」になっているのかね。2022/09/05
Vakira
42
江口寿史展にてこの本を知る。解説を江口さんが書いていたのでショップにて販売。6人の大御所漫画家に選ばれた珠玉の12編のアンソロジー。どれもいいです。特に惚れたのがすぎむらしんいち。題名は「SNOW BLIND」。雪深く、塾に行く途中の少年が原っぱで遭遇したもの。大きな狐、よく見るとそれは毛皮コートの女。銀世界で探し物をしている。落としたのは何?麻薬は白いから見えない。銃を持った男がいる。毛皮コートを剝がされると女は裸だ。おねえさんを虐めるな!白い袋、見~つけた。背後で銃声。でも、塾行かなきゃ。2024/01/21
ぐうぐう
31
俺にとって1980年代から90年代は、岡崎京子とよしもとよしともの時代だった。この先、岡崎京子の新作を読むことは叶いそうにないし、寡作にもほどがあるよしもとよしともにしたって新しい単行本が刊行されるのは夢のまた夢だろうから、このようなアンソロジーに二人の作品が並んで収録されていると、もうそれだけで幸せな気分になる。時代の重さではなく軽やかさを感じさせる「初恋・地獄篇…またはヨーコと一郎…」をあえて選ぶ江口寿史の意図が岡崎漫画の本質を突いているし、愛すら覚える。(つづく)2021/08/02
阿部義彦
22
はい、こちらも読了、ここでも私は大メージャーこの巻なら吉田戦車、藤田和日郎、あだち充、青山剛昌なんかには興味なく、とり・みきや、すぎむらしんいち岡崎京子、そして何より、よくぞ選んでくれたした、よしもとよしともが選ばれたのが嬉しいです。まず知ってる人私の周りに皆無なのです!単行本「青い車」今でも持ってます。このアンソロジーは選者が素晴らしいです。この巻だけ範囲が30年と広いだけに選ぶのは苦労したと思います。6人の選者がそれぞれの巻末の解説を書いておりそれもまた格別です。よしもとよしとも引っ張り出して読もう!2021/11/07
ruki5894
11
どうしても岡崎京子が気になる。これは病気だな。何一つ共感できず、嫌悪すらある世界ばかり描いているのに、必ず見つけると読みたくなる。手に入れたくなる。そして読むと必ず泣きたくなるのだ。必ず、泣きたくなる。そして思う。あぁ私はもうおばあさんなんだなと。病気だな。よしもとよしともが同じ短編集にあるのも良い。オザケンの歌が気持ち悪くて吐きそうって…。面白かった。2021/12/02