出版社内容情報
明治期、大友皇子の墓は滋賀県長等山前に治定されたが、千葉県君津市の古墳との異説が長く主張された。運動はなぜ執拗に続いたか。
宮間 純一[ミヤマ ジュンイチ]
著・文・その他
内容説明
時に地域の人びとは、天皇陵がみずからの居住地や出身地に治定されることを期待して運動を起こす。近代日本における、彼・彼女らのそうした行動にはどんな歴史的背景があるのか。伝承を発掘し、大友皇子の墓(弘文天皇陵)が自分たちの地域にあることを検証・主張して、それを認めさせることに奔走した人びとの営為を追跡し、その歴史的事情、また、それがもたらした効果を探り当てる。
目次
1 弘文天皇陵の治定
2 地域に伝わる大友皇子伝説
3 伝説の再発見
4 森勝蔵の略歴と業績
5 治定運動の性格
6 維新の記憶と治定運動
7 治定運動の展開と挫折
著者等紹介
宮間純一[ミヤマジュンイチ]
1982年、千葉県生まれ。中央大学大学院文学研究科日本史学専攻博士後期課程修了。博士(史学)。宮内庁書陵部研究職、人間文化研究機構国文学研究資料館准教授、総合研究大学院大学文化科学研究科准教授を経て、中央大学文学部准教授。専攻は日本近代史・アーカイブス学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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