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Minerva英米文学ライブラリー
英米児童文学の黄金時代―子どもの本の万華鏡

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  • サイズ A5判/ページ数 275,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623043583
  • NDC分類 909.023
  • Cコード C3398

出版社内容情報

多くの巨匠と名作が誕生した黄金時代再発見。

内容説明

19世紀後期から20世紀初期は英米児童文学の黄金時代と呼ばれ、少年少女が手に汗握る冒険ストーリーがあるかと思えば、かわいらしい動物たちが繰り広げるファンタジー物語など多くの名作が次々と誕生した驚異の時代である。本書は、この一時期に世界の児童文学の頂点とも言うべき児童書や絵本が登場した背景にはどのような動きがあったのか、作家たちのどのような願いが託されているのか。その謎を解き明かし、物語の魅力をたっぷりと味わえる1冊。

目次

第1部 黄金時代の特質(児童文学の黄金時代―その特色と意義;黄金時代の子どもたち―同時代と未来のヴィジョン;自然へのまなざし―児童文学の黄金時代とその想像力;ファンタジーの戦略―ファンタジー黄金時代とその背景)
第2部 十九世紀児童文学の古典(水辺で生まれたワンダーランド―ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』の世界へ;心の目で見る真実―ジョージ・マクドナルド『北風のうしろの国』;フェアリー・テイルと人類学の接点―アンドリュー・ラングの創作フェアリー・テイル ほか)
第3部 二十世紀児童文学の古典(こだまする二面性―ビアトリクス・ポターと『ピーターラビット』の世界;はじまりはネズビット―エヴリディ・マジックのゆくえ;タイム・カプセルに記憶を凝縮して―ケネス・グレアムと『たのしい川べ』;成長を拒否した子ども、ピーター・パン―ジョイムズ・バリ『ピーター・パン』の誕生・変遷・反響;バラと象牙/庭つくりと癒しをめぐって―フランシス・ホジソン・バーネットと『秘密の花園』)

著者等紹介

桂宥子[カツラユウコ]
岡山県立大学情報工学部教授

高田賢一[タカダケンイチ]
青山学院大学文学部教授

成瀬俊一[ナルセシュンイチ]
青山学院女子短期大学講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

82
私の読書黄金時代はこれと重なる、と思ったら、もう少し前の時代。 アリスやネズビット。 ナルニアは出てこなかった。 各研究者が1章ずつ執筆。ややヘヴィ。 ピーターラビットの分析が面白かったな。 ジョージ・マクドナルドはスコットランド史、マクドナルド一族大虐殺の生き残りの家系なんですね2022/10/16

北風

8
物語というのは、読んだ人間が何を感じるかが大事なのだと思う。そこで作者のことを知ることで、物語に対する理解と真意にたどり着けるのかもしれない。けれど、実際には余計なお世話。かもしれない。これは英米児童文学の手引き書というよりも、代表的な作家たちの一生と書き綴ってきた作品を照らし合わせて分析している。そういう意味ではやはり、それらの作品を読んでいる必要があるし、作品によっては知らなくてよいことを暴き立てる行為のような気がする。2016/05/21

ヴェルナーの日記

5
15人の論陣たちが19世紀末から20世紀初頭にかけての英米における児童文学黄金時代について掘り下げている。時代背景や活躍した作者たちの背景など多角的に論じているところが興味深かった。とくに児童文学(ファンタジー)が大きくに普及する背景には、政治的・経済的不安が社会に大きく影を落としている時代であるといった内容に多分にうなずけるものがあった。それは現在(20世紀末から21世紀初頭)に共通している(例えば『ハリーポッター』を代表するファンタジーの流行)と言えるのではないだろうか。2012/01/02

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