“オトコの育児”の社会学―家族をめぐる喜びととまどい

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“オトコの育児”の社会学―家族をめぐる喜びととまどい

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784623076840
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C3036

出版社内容情報

育児する日常を通して父親になっていく ??より伸びやかな夫婦・親子・社会のかたちを探る試み子育ての主役ではなかったオトコたちに必要なのは気付きと行動である??オトコは育児をすることで父親になっていく。

迷いながら奮闘する〈オトコの育児〉を社会学的に考察する。





[本書のポイント]

◎ 育児を例に社会学の理論や手法を学ぶ

◎ 具体的な場面を多数取り上げた親しみやすい記述



はしがき



序 章 生活の一部としての〈オトコの育児〉(工藤保則)

 1 父になる

 2 データでみるオトコの育児

 3 イクメン

 4 いいとこどりではない育児

 5 父親の社会化



 第?部 夫婦における〈オトコの育児〉

第1章 近代家族とライフコース(西川知亨)

    ??模索する新しい家族

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  家内領域と公共領域の分離

  愛情で結ばれた家族関係

  子ども中心主義

  性別役割分業

 3 かんがえる

  家内領域と公共領域の分離??家庭独自のルールを設ける

  愛情と子ども中心主義

  性別役割分業の規範の圧力

  お互いのライフコースのなかで

 4 ふりかえる



第2章 社会規範と社会化(今村光章)

    ??しつけはママ?

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  社会化とはなにか

  「しつけ」とはなにか

  「しつけ」の必要性と特徴

  「しつけ」の担い手をめぐって

 3 かんがえる

  「しつけ」の現状

  父親の育児参加を進めるために

  メディアに関する「しつけ」のゆくえ

 4 ふりかえる



第3章 性別役割分業とケア労働(阿部真大)

    ??「男らしさ」「父親らしさ」と育児

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  映画のなかで扱われる「父親」

  「一人前」になるきっかけ

  他者を受け入れること

  「父親らしさ」と育児

 3 かんがえる

  女性とケア

  ケアすることと承認されること

  イクメンは「孤独」ではない?

  「同性からの評価」という問題

 4 ふりかえる

  実体験をふりかえって

  「男らしさ」の解体

  長引く労働時間と深まる溝

  分断から対話へ



第4章 夫婦のコミュニケーションとレスパイト(山田 容)

    ??「さわれないもの」の意味

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  夫婦関係の危機

  追いつめられる男性

 3 かんがえる

  コミュニケーションとミス・コミュニケーション

  夫婦の関係性とコミュニケーション

  成長する夫婦関係とポジティブな反応

  レスパイト

 4 ふりかえる



 第?部 親子における〈オトコの育児〉

第5章 あそびと身体(加藤裕康)

    ??楽しいことのいいとこどり?

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  楽しいことのいいとこどり

  遊びの質

 3 かんがえる

  自由な活動としての遊び

  流動的な遊び

  役割と自我,そして身体

 4 ふりかえる



第6章 メディアと文化資本(木島由晶)

    ??偉大なキャラクター

 1 けいけんする

  父であることの根源的不安

  「場つなぎ」としての映像メディア

 2 ひろげる

  子どもと映像メディアとのかかわり

  子どもの成長と視聴内容の変化

  テレビ視聴習慣の形成

 3 かんがえる

  子どもとキャラクターとの出会い

  生活世界におけるキャラクターの接近

  メディア環境化する世界のなかで

  映像娯楽は文化資本たりうるか

  映像娯楽に対する社会的な不安

 4 ふりかえる

  「見せたくないものまで見えてしまう」問題

  消費社会を生きる父親として



第7章 ライフイベントと人生儀礼(工藤保則)

    ??楽しい行事

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  1歳までの代表的な人生儀礼

  現代家庭の人生儀礼

 3 かんがえる

  民俗から風俗へ

  育児ライフイベントとしての人生儀礼

  父親と育児ライフイベント

 4 ふりかえる

  よき思い出づくりへの参加

  家族らしい家族



第8章 レジャーと公共空間(木村至聖)

    ??おでかけたいへん

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  ベビーカー論争の原型

  ベビーカー利用を批判する言説

  ベビーカー利用を擁護する言説

 3 かんがえる

  3つの公共性

  commonとしての公共の場

  openとしての公共の場

  「公私の分離」という規範

  男性の不在

 4 ふりかえる



 第?部 社会における〈オトコの育児〉

第9章 中間集団と待機児童(上月智晴)

    ??園における親の成長

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  中間集団としての保育施設と待機児童問題

  多様な就学前保育施設とその利用実態

  親にとっての保育施設

 3 かんがえる

  支援の対象としての親

  連携の対象としての親

  「送り迎え」時のコミュニケーションと親の成長

 4 ふりかえる



第10章 少子化と育児不安(阪本博志)

    ??育児雑誌の世界

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  少子化と育児不安

  育児雑誌の変遷

  育児雑誌とインターネット

 3 かんがえる

  『プレジデントFamily』

  『プレジデントBaby』

  『プレジデントBaby』の特徴

 4 ふりかえる



第11章 集合意識と医療化(高山龍太郎)

    ??気がかりいろいろ

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  出産の場所の変化??自宅から病院へ

  自然なお産と立ち会い出産

  助産師への期待

  高齢出産の増加

 3 かんがえる

  集合意識と医療化

  気がかりと医療の間

  社会的な支えの必要性

 4 ふりかえる



第12章 子育て支援とネットワーク(山田 容)

    ??誰がなにを支えるのか

 1 けいけんする

 2 ひろげる

  母親に集中する子育て負担

  近代家族規範との葛藤

 3 かんがえる

  子育て支援と子育てニーズ

  子育て支援策の展開と問題

  子育てニーズと子育てネットワーク

  ネットワーク形成と父親

 4 ふりかえる



第13章 ワーク・ライフ・バランスとジェンダー(阿形健司)

    ??わが子の成長に立ち会いたい

 1 けいけんする

  育休をとる

  育休の欠点と利点

 2 ひろげる

  育児休業の取得希望

  育児休業の取得状況

  育児休業をとらない理由

  夫の育休は経済的に不合理か?

 3 かんがえる

  ワーク・ライフ・バランスの政策的意義

  企業にとってのワーク・ライフ・バランス

  個人レベルでのワーク・ライフ・バランスの意義

 4 ふりかえる

  わが子の成長に立ち会う

  私自身の課題



終 章 〈オトコの育児〉のゆくえ(西川知亨)

 1 日々変化する育児生活

 2 さまようオトコたち

 3 〈オトコの育児〉の社会学の可能性

  社会学で語る〈オトコの育児〉

  不協和の奏でるハーモニー

  ほぐし,くみなおし,はぐくむ

 4 次世代の〈オトコの育児〉へ

  本書で扱えなかった〈オトコの育児〉

  「ほぐし,くみなおし,はぐくむ」視点の継承



索 引



Column

 1 育児をめぐる「物語」??ボセイ・フセイ・メーメー(竹内里欧)

 2 「まず,子どものために」という子育て(片岡佳美)

 3 子育ての当事者意識と支援(近藤真由子)

工藤 保則[クドウ ヤスノリ]
*2016年5月現在 龍谷大学社会学部教授

西川 知亨[ニシカワ トモユキ]
2016年5月現在関西大学人間健康学部准教授

山田 容[ヤマダ ヨウ]
2016年5月現在龍谷大学社会学部准教授

内容説明

子育ての主役ではなかったオトコたちに必要なのは気付きと行動である―オトコは育児をすることで父親になっていく。迷いながら奮闘する“オトコの育児”を社会学的に考察する。

目次

生活の一部としての“オトコの育児”
第1部 夫婦における“オトコの育児”(近代家族とライフコース―模索する新しい家族;社会規範と社会化―しつけはママ?;性別役割分業とケア労働―「男らしさ」「父親らしさ」と育児;夫婦のコミュニケーションとレスパイト―「さわれないもの」の意味)
第2部 親子における“オトコの育児”(あそびと身体―楽しいことのいいとこどり?;メディアと文化資本―偉大なキャラクター;ライフイベントと人生儀礼―楽しい行事;レジャーと公共空間―おでかけたいへん)
第3部 社会における“オトコの育児”(中間集団と待機児童―園における親の成長;少子化と育児不安―育児雑誌の世界;集合意識と医療化―気がかりいろいろ;子育て支援とネットワーク―誰がなにを支えるのか;ワーク・ライフ・バランスとジェンダー―わが子の成長に立ち会いたい)
“オトコの育児”のゆくえ

著者等紹介

工藤保則[クドウヤスノリ]
1967年徳島県生まれ。1999年甲南大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(社会学)。現在、龍谷大学社会学部教授

西川知亨[ニシカワトモユキ]
1975年愛知県生まれ。2008年京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。現在、関西大学人間健康学部准教授

山田容[ヤマダヨウ]
1961年広島県生まれ。1988年同志社大学大学院文学研究科社会福祉学専攻修了、修士(文学)。現在、龍谷大学社会学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金城 雅大(きんじょう まさひろ)

29
しっくりこなかったし、読了もけっこう時間がかかった。 13のトピックで<オトコの育児>を論じた点は新たな視点が得られて良かったのだが、所詮は社会学者のうわごと、机上の空論の様な言説も多かった印象。そして、どの章も「イクメン礼賛」という結論ありきで展開されているような気がしてならない。 高いお金を出して買った割にあまり参考にならなかったな、個人的に。2019/08/18

みてみて

3
現代社会で男性が家庭や育児に関わるうえでの課題や問題を、社会学の観点から著者それぞれの経験をもとに考察している点がとても面白かった。インターネットが発達した昨今ではいろいろな課題が取り立たされているが、実は育児にまつわる論争は30年くらい前から変わらず(なにも具体的な解決策が見つけられないまま)続いているというのが面白かった。子育てだけでなく地域や家族・介護についてもすべての人が思いやりをもって関われるような社会と価値観が根付きますように。2016/07/04

jackbdc

2
日本は父親の育児参加が先進諸国と比較してずば抜けて低いというが何故なのか?長時間勤務?通勤時間?意識?何故なのか?本書は直接この問いに答えるものではないのだが、ヒントを探すつもりで読んだ。そこで考えた自分なりの仮説、1.そして父になる:子育てにより人間的成長を果たす必要性について認識が欠如しているのでは?2.二流の労働者:二流で結構!という意識が低いのでは?3.母側の問題:(本書では無視されていたが)母側が介入を要していない、又は拒んでいる可能性も排除できないのでは?それを文化風習に帰す事も可能だが。2021/02/23

夢読み

0
11月からの育休に向け勉強(?)。表題から「男ならではの育児」というものを想起してしまったが、男の目を通じての育児を多面的にとらえているというものであった。育児が「私的な領域」に押し込められていることや、「私的領域」と「公的領域」の分離が厳格化されすぎてしまっていることがわかってくる。その意味で「8章 レジャーと公共空間」の内容は非常に興味深い。公共空間の「open性」が重要との指摘ははっとさせられる。また、「open性」の一形態ととらえられる、「9章 中間集団と待機児童」も考えさせられる。2016/10/21

marukuso

0
著者たちの経験を基に家族構成から実際にあった苦労話などが赤裸々に書かれている。ただの体験談ではなく、メディア、公共性、保育、ワークライフバランスなどの社会学の問題として提起し、時に真反対の主張がぶつかりあう論稿もありつつもオトコの育児の難しさについて考察する。家庭でのオトコの役割はますます重要になっている。子どもを持って思うのは、育てる側なのではなく共に育つ存在であるということと、誰もはじめから親になる感覚とかい実感なんてないし、実際に子どもと妻と育児に奮闘するなかでそういった意識が出てくるんだろうな。2016/08/17

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