内容説明
坂本龍馬の生涯をたどることは、幕末の変動を述べるに近い。郷士という身分の中間層に生を享けて、土佐藩はもとより、幕府、越前藩、薩摩藩、長州藩そして朝廷と脱藩の志士と、政治社会の主たる政治団体と交流をもった。身分と政治団体との、二重の意味での境界人は、郷里の高知を後にして、江戸、京、大坂、福井、下関、鹿児島、長崎を奔走しながら、その時々の状況を越えて、将来を語りつづける。
目次
1 志を異郷に求めて(志士;土佐藩と山内豊信;誕生、家族、世代 ほか)
2 政治社会の境界をあゆむ(ふたたび脱藩;池田屋事件、禁門の変、長州征討;偉人なり、奇説家なり ほか)
3 浪人の自覚と将来の構想と(長州征討戦;海援隊;国を開らくの道 ほか)
著者等紹介
井上勲[イノウエイサオ]
1940年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科国史学専攻修士課程修了。専攻、明治維新史。現在、学習院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ウォリン
2
好著。龍馬の人となりがわかる。 2018/12/24
ryotarocheak
1
この書を切っ掛けに、しばし離れていた幕末に再び触れる事ができた。 龍馬は、天皇陛下の下における、本当の意味での“diversity”や“democracy”を追い求め続けていたのではなかろうか。 この熱い志は、今となっても決して色褪せる事はない。2018/05/13
kito7792
0
短冊だけど、坂本龍馬の生涯がちゃんとまとめられていて読みやすかった。漢字が苦手な私でも読めたような気がする。もっと歴史について勉強しよう。坂本龍馬は何度も命を狙われていて本当にかわいそうな人物だったというイメージが強い。2020/02/27