内容説明
応仁の乱より続く畠山氏の抗争に、山城の国人らが両軍の撤退を求め自治支配を実現した山城国一揆。いかにして一揆は起き、どのように収束したのか。諸階層の動きと政治・社会状況、地域の特質を考察し、実態に迫る。
目次
山城国一揆とは何か―プロローグ
国一揆の舞台
国一揆が起きるまで
国一揆はどのように成立したか
国持体制下の南山城
解体への道
山城国一揆とは何であったか?
山城国一揆の歴史的性格―エピローグ
著者等紹介
川岡勉[カワオカツトム]
1956年、島根県に生まれる。1979年、静岡大学人文学部卒業。1986年、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、愛媛大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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陽香
2
201212012017/06/06
吃逆堂
0
のっけから「室町幕府―守護体制論」なんだものなあ。いまだに「天下成敗権」と「国成敗権」がよくわからない。終盤の研究史整理はおもしろかった。2013/07/11
onepei
0
当時の国人層=やや富裕層?中流?2013/01/14
Ryuji Saito
0
小さいころ、「一揆」といえば、農民が鍬を手に代官・名主を襲う、というイメージだった。当然、本書で語られる「一揆」は、そのような一揆ではなく、室町幕府-守護権力への対抗としての国人領主らの自治連合体、という説をベースに語られる。やや難しい本ではあったが、一揆研究の変遷を理解するにも最適な一冊。2012/11/27